【吹奏楽】上野耕平のサックス道!SeasonⅡ Vol.1

ピアノ
スポンサーリンク

2020年8月30日、サックスの上野耕平さんとピアノの山中惇史さんによる「上野耕平のサックス道」が浜離宮朝日ホールで開催されました。

この公演は当初2020年5月22日に予定されていましたが、中国発流行病の影響で延期されたものです。

席数は約半分、当初指定した座席も主催者によって変更の上で実施されました。

その内容について見ていきますので、最後までよろしくお願いいたします。

スポンサーリンク

上野耕平のサックス道!SeasonⅡ Vol.1

日時: 2020/9/30(水)19:00〜
場所:浜離宮朝日ホール

プログラム

ジョリヴェ:幻想即興曲
クレストン:ソナタ
吉松隆:ファジーバード・ソナタ

(休憩)

ベートーヴェン:魔笛の主題による7つの変奏曲 WoO.46
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタイ短調 D.821

(アンコール)
ビゼー/山中惇史編:花の歌〜歌劇「カルメン」

リサイタルの模様

リサイタルに先立つつぶやきをツイッターから拾ってみました。

予定通り定刻に開演。アルトサックスを手にした上野さんと山中さんが登場、ジョリヴェの幻想即興曲の演奏でリサイタルが始まりました。

哀愁を帯びたメロディと軽妙さが混在する3分半ほどのおしゃれな曲のあとは、いつもの通り上野さんと山中さんのトーク。こちらも軽妙、上野さんのコンサートに来たなと感じる一つの重要な要素でもあります。

クレストンのソナタはファーストアルバムの「アドルフに告ぐ」でも演奏されています。このときのピアノは佐野隆哉さんで、山中さんとはリサイタルで演奏されたそうですが、今回は久しぶりの演奏なのだそうです。

先に紹介したつぶやきでも「もう一本手をクレストン」と山中さんがおっしゃっている通り、ピアノも大変難しいのだそうです。山中さんによると属七(セブンス)を多用していること、ピアニストにとっては手になかなか馴染まない作品で、クレストンはピアノを弾かない作曲家だったのではないかと話されました。

少し脱線しますが、クレストンはその吹奏楽曲でも演奏していてすんなりと手に馴染みにくいように個人的には感じます。音型やコードで整理しづらく、ひたすら反復して練習するしかありませんでした。ザノーニはまだましでしたが、プレリュードとダンスにはほとほと参りました。

そんなクレストンですが、上野さんも山中さんも息の合った鮮やかな演奏で、さっきのトークは何だったんだろうと思うくらいでした。

前半最後は吉松作品で、この曲も上野さんのファーストアルバム所蔵です。上野さんの師匠、須川展也さんの委嘱作品で、クラシック、ジャズ、エスニックの音楽ジャンルの狭間を自由に飛び回る鳥を意味していて、第1楽章がRun,Bird、第2楽章がSing,Bird、そして第3楽章がFly,birdと名づけられています。

この作品も大変な難曲だそうですが、さらりと曖昧な世界の挟間を飛んでいるような演奏を披露されました。

休憩を挟んだ後半はベートーヴェンとシューベルトという巨匠のステージでした。

ベートーヴェンの変奏曲、原曲はチェロのための作品。今回はチェロパートをバリトンサックスで演奏されました。バリトンサックスのソロを聴く機会はほとんど記憶にないのですが、艶やかな音に聴き惚れました。

最後の演奏曲オリジナルで使われるアルペジョーネは、ギター職人によって作られたギターに似た弦楽器で、弓で演奏します。今や絶滅危惧種よりむしろ見かけることは稀で、シューベルトのこのソナタでもチェロやヴィオラなどで代用されるそうです。

今回はアルトサックスによる演奏でしたが、シューベルトとサクソフォンというと個人的にはミスマッチのようなイメージを勝手に持っていましたが、シューベルトの良さを感じさせる素敵な演奏で、幸せな時間を過ごしました。

アンコールは山中さんのアレンジによるビゼーのカルメンから「花の歌」でした。

お二人は今回発売されたオフィシャルグッズのTシャツに着替えて登場されました。

上野さんからはビゼーがその作品の中でサクソフォンを使っていること、そして今回のプログラム全体が来年度のリサイタルのテーマになるような仄かしがありました。

プログラムの音源など

今回のリサイタルのプログラムの音源を探ってみました。

ジョリべ:幻想即興曲

スコアつき

クレストン:ソナタ

スコアつき



吉松隆:ファジーバード・ソナタ



ベートーヴェン:魔笛の主題による7つの変奏曲 WoO.46

シューベルト:アルペジョーネ・ソナタイ短調 D.821

雲井雅人さんによるサックス版

まとめ

オンラインでのストリーミングなど「どこでも(いつでも)視聴できる」新しいコンサートの形式は今後のますますの発展が期待されますが、それでも「ライヴ」で空気を感じること、共有すること、そしてグルーヴ感は格別なものがあるこを再認識したリサイタルでした。

上野さんからは今後の演奏活動について、上で書いたような仄かしがありました。今回のプログラムの内容と管弦楽の中でのサクソフォンをヒントに楽しく予想していきましょう。僕はまだ見当がつきませんが。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Viva! 吹奏楽!
👋掰掰👋

コメント

タイトルとURLをコピーしました