今のお子さんたちは、ピアノのレッスンに行くときに楽譜は「のだめバッグ」のようなものに入れておられるのでしょうか。
僕が子供の頃は、書道箱や絵の具箱を入れるための「袋」にガサッと入れて、レッスンに行っていたような記憶があります。
完全なおじさんになり、レッスンを再開したときに「楽譜を持っていくのにぴったりなバッグはないか」と探して「これだ!」と思ったのが、土屋鞄の「トーンヌメショルダー」でした。
購入してもう10年近くになりますが、デメリットも含めてレビューします。
最後までよろしくお願いいたします。
土屋鞄トーンオイルヌメショルダー
このショルダーバッグは、購入当時から土屋鞄の定番です。
「オイルヌメ革」は、植物の渋で鞣した自然な革に、オイルを染み込ませた皮革素材で、とても柔らかな手触りとふわっとしたフォルムがその特徴で、エイジングさせなくてもアンティークな風合いを備えています。
通常のカラー展開はブラウンとこげ茶で、そのほかに季節ならではの限定色や店頭販売限定色でも販売されています。
サイズ:A4クリアファイル収納可
外寸 縦26cm×横幅34cm×最大マチ11cm
内寸 縦26cm×横幅32.5cm×底マチ9cm
ショルダー 最長145cm、最短73cm、幅4cm(スライダー式調整)
重さ:約1,120g
機能:
外装
前胴側フリーポケット×1マグネット付き大ポケット×1
マグネット付き大ポケット×1
内装
ファスナーポケット×1
フリーポケット×2
ピアノ楽譜を入れることはできるのか
上のサイズ欄に「A4クリアファイル収納可」とありますが、ピアノ楽譜は入るのでしょうか。
購入する際に楽譜を持参して、実際に入るかどうか確認したことを覚えています。
通常、ピアノ楽譜は「菊倍判」というA4サイズよりも一回り大きなものになっています。
これは「菊判」の倍のサイズなのだそうですが、そもそも「菊判」とは何でしょう? ウィキペディアによると(以下引用)
サイズは縦939mm×横636mm(3尺1寸×2尺1寸)。
明治の中頃に日本橋の川上正助店が、横浜にあるアメリカン・トレージング商会に注文しアメリカから輸入。
当初は新聞用紙の寸法だったがそれだけでは不経済であり、一般の出版物にも使われ始めた。販売するにあたって商標をどうするか検討した結果、
輸入紙の商標がダリアの花であり、ダリアは菊に似ていること
この紙が新聞に使用されており、新聞の「聞」の字は「きく」と読むこと
菊は皇室紋(菊花紋章)であること
などの理由から菊の花を商標にし「菊印判」として売り出したといわれる。
次第に菊印判が流行し、いつの間にか菊印判を略して菊判と通称されるようになった。(引用終わり)
ということなのだそうです。
今ならA4でも良さそうなものですが、慣れとはおそろしいもので菊倍判の方が見やすいですね。
なぜ、楽譜が今でも菊倍判なのかは謎ですが、一説によるとコピーさせないためということもあるようです。確かに練習用にコピー譜を作るときに苦労します。
実際のサイズは
A4:297mm×210mm
菊倍判:304mm×218mm
となっていて、微妙に(中途半端に)大きいのが曲者。
重ねて比べてみると、この通りです。
さて、それでは実際に楽譜をトーンオイルヌメショルダーに入れてみましょう。
現在レッスンに持っていく、ヘンレ版平均律第2集、ショパン のバラード集エキエル版、音楽之友社のペルルミュテール校訂版水の戯れ、こうもりの主題によるパラフレーズ(コピー版)は楽々と入ります。
これらに加えて、ハノンや練習曲集もまだ余裕で入れることができます。
デメリットもあります
外装の前胴側フリーポケットとマグネット付き大ポケットは、これだけ入れても使うことができますが、内装のファスナーポケット1つ、フリーポケット2つは入れるものを選びます。
膨らんだキーケースは難しいですし、スマホを内装ポケットに入れてしまうと取り出すのが大変です。
大きさによってはバッグのカバーが閉まらない可能性もあります。
また、革製品の宿命として「重さ」の問題があります。
このバッグ本体だけで1kgを超えています。
そして、楽譜に限らず書籍は案外重いもので
バッハ平均律 706g
ショパンバラード集 318g
水の戯れ 114g
こうもり 60g
4冊で鞄本体とほぼ同じ重量(1.2kg)で、鞄と合わせて2.5kg近くの重さになってしまいます。
実際にショルダーを使ってかけてみると、肩への食い込みも少し感じますので、男性はともかく女性の方にはちょっとしんどいかも知れません。
ただ、鞄本体を後ろに持っていけば、両腕両手はフリーになりますから、僕の場合は重さほどの不自由さは感じていません。
ショルダーがある分、トートより持ち運びの安定感はあります。また、鞄の中によく落ち着くので、楽譜やそのほかの持ちものがガサガサすることもありません。
まとめ
重さは楽譜そのもの、ひいては書籍全体の問題なので、これを解決するには電子書籍にしてしまう方が早いでしょう。ただ、楽譜はやはり紙というこだわりもなくもないので難しいところですね。
今回改めて確認すると、お値段がびっくりするくらいになってしまっていましたが、大人ならではのレッスンバッグを持ってみてはいかがでしょう。レッスン以外にも使い勝手の良いバッグだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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