2020年6月28日の午後、反田恭平さんが主宰する第2回オンデマンド・コンサートが行われました。
4月に実施された第1回の室内楽に続き、今回は「反田恭平x務川彗悟2台ピアノの世界」として、ストリーミング配信されました。今回は、非常事態宣言の解除もあり、人数を限定した浜離宮朝日ホールのライブ公演も実施されました。
さっそく、その様子をみていきましょう。
第2回「反田恭平×務川慧悟 2台ピアノの世界」
今回は7月1日、2日に予定されていたものの中止せざるを得なかった2台ピアノのコンサートが、有料のオンデマンド配信に変更して開催されたものです。
オンデマンド・コンサートHand in hand Vol.2
日 時:2020年6月28日(日) 14:00開演
プログラム
ラモー:ガヴォットと6つのドゥーブル /務川慧悟ソロ
ラヴェル:スペイン狂詩曲 /Primo務川慧悟、Secondo反田恭平
モーツァルト:2台ピアノのためのソナタニ長調K.448 /Primo務川慧悟、Secondo反田恭平
ラフマニノフ:2台ピアノのための組曲第2番作品17 /Primo反田恭平、Secondo務川慧悟
リハーサルの模様
ツイートから拾ってみました。
6月24日
渋谷駅のストリーミングプラスの大きな看板。
ご覧になった方もいらっしゃると思います。
【2台ピアノ】昨日は2人でリハーサルしてきました!
終わったあと、渋谷駅へ行って大きな看板とともにパシャリ📸https://t.co/C0ZsGwOx6w反田恭平@kyohei0901
&
務川慧悟@keigoop32 pic.twitter.com/f2E2YF4xTx— NOVA Record (@NOVA_Record) June 24, 2020
6月25日
「ムズイ」とおっしゃっているのは、マラゲーニャの冒頭でした。
務川さんでも難しいと思うことがあると少し安心しますね。
あぁ!この出だし、死ぬほどムズイ(だから苦笑いしている笑)。ラヴェルめー……… https://t.co/BFT76UU0hR
— 務川 慧悟 Keigo MUKAWA (@keigoop32) June 26, 2020
そして、おそらく松濤のタカギクラヴィアの前で武井壮さんと。
リハしてたら…!! pic.twitter.com/RbqDqy76Te
— 反田恭平 Kyohei Sorita (@kyohei0901) June 25, 2020
6月26日
スタインウェイの1887年ローズウッドですね(ホールは所沢ミューズだそうです。情報頂きありがとうございました)。
このピアノは6月19日の紀尾井ホールにも登場しました。大忙しです、と思ったのですが…
大ホールが久しぶり過ぎて耳が困ってる pic.twitter.com/XsZwWavT67
— 反田恭平 Kyohei Sorita (@kyohei0901) June 26, 2020
6月27日
【2】
リハ風景より🖼(反田さんVer.)
二台ピアノの定番曲!モーツァルトの2台のためのソナタ🎹6/28 14:00 配信開始!
反田恭平×務川慧悟
Hand in hand Vol.2~2台ピアノの世界~https://t.co/C0ZsGwwVHW
30日までは見逃し配信も観れるので当日時間が合わない方でも是非!@kyohei0901 @keigoop32 pic.twitter.com/BLVZsVGSf4— NOVA Record (@NOVA_Record) June 27, 2020
【生配信】オンデマンド・コンサート
〜2台ピアノの世界〜
明日/14時から開演。@odc_Handinhand
配信15分前位から待機していると、特別映像が観れるらしい??🤨
絶対に観てね! #有料ライブ https://t.co/XvM14Fr3Bg pic.twitter.com/Ckdt1pN1hZ— 反田恭平 Kyohei Sorita (@kyohei0901) June 27, 2020
ライヴの模様
【直前情報】プログラムを2人で語る(6/27)
この中で「ピアノ協奏曲第2番」と「タランテラ 〜組曲第2番」とがそっくりだというのは、ここだろうと思われます。
ピアノ協奏曲第2番(第1楽章)
タランテラ 〜組曲第2番
また、スペイン狂詩曲の「ファミレド」はこの部分ですね。
夜への前奏曲
マラゲーニャ
祭り
開演から終演まで
13時45分にスタンバイして待っていると、シューベルトの「創作主題による8つの変奏曲」が流れ「15分後に開演」と反田さんからご案内。そのあと5分毎にカウントダウンして、14時ちょうどに開演となりました。
お二人が直前に購入したYOJI YAMAMOTOのスーツを身にまとって登場、ピアノはローズウッド、と思ってみるとその姿はありませんでした。ひょっとするとCD75も出てくるのではないかと思ったのですが、空振りということになりました。
このデュオ結成のきっかけは、二人が揃って1位となった2012年の日本音楽コンクールから6年後、2018年の浜松国際コンクールの務川さんの演奏をPCで聴いた反田さんが、決勝で浜松に駆けつけ、その夜に「2台ピアノで世界を廻ろう!」と申し入れ、務川さんが快諾したことなのだそうです。
その浜コンで務川さんが最初に弾いたのが、この日唯一のソロプログラムのラモーでした。この演奏に反田さんは盟友の大きな成長を感じたそうです。
今回のオンデマンドはそのラモーに始まり、進んでいきました。曲間に二人のトーク、そうですね、トークはほぼ反田さんのペースで進みました。やはり場慣れしているので淀みなく言葉が出てくるのでしょう。
会場には30人、そしてPCの前には1,400人、モーツァルトの第1楽章が始まると1,500人の聴衆がライヴを視聴していました。
演奏は、若い勢いがあり、とてもスケールが大きくダイナミックでした。その中で、繊細な音、表現が顔を覗かせるという心憎さで、3曲とも見事で素晴らしい演奏だったと思います。汗かきの反田さんは、最初のスペイン狂詩曲から汗だくでした。
アンコールはモーツァルト/グリーグ編のピアノソナタ15番ハ長調(ドーミソシードレドでお馴染みの曲)で、終わってみれば80分の予定を大きく超過して15時45分頃に終演となりました。
15〜20分の休憩を入れれば、リサイタルまるまる1公演ということになります。トークのボリュームもありましたが、出ずっぱりで、立って喋るかピアノを弾くかという1時間45分は、さすがにハードだったと思います。お疲れさまでした!
CD「反田恭平×務川慧悟2台ピアノ」収録曲
なお、反田さんが主宰するNOVAレコードからリリースされるCDとチケットのセット販売が行われています。
収録曲
ラフマニノフ:2台ピアノのための組曲第2番作品17
シューベルト:創作主題による8つの変奏曲変イ長調D.813作品35
ラヴェル:スペイン狂詩曲
オンデマンドのCD付チケットを購入して、反田さんと務川さんのサインが入りディスクを入手しました。
まとめ
一見「静と動」のデュオのように見えますが、お二人ともパワフルな上に繊細さも併せ持っていて、始まってみれば息の合った心地良い演奏の連続で、くつろいで聴いているのが申し訳ないくらい。あっという間の充実した日曜日の午後でした。
この「オンデマンド」ですが、反田さんから「第3回は7月18日に開催」するという発表がありました。ベートヴェンの2番コンチェルトの弾き振りやブラームスのピアノトリオなどが演奏されるようです。
まだまだ中国ウイルス以前の状態でホールで聴くことは叶わない状況ですので、こうやってオンラインで聴く機会を提供していただけるのは、ありがたいことです。次回も楽しみですね。
コメント
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