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ショパンコンクールで素晴らしい演奏を聴かせ、そして医学部生でもある沢田蒼梧さんのリサイタルが、2022年3月13日に東京紀尾井ホールで開催されました。
沢田蒼梧さんプロフィール
1998年生まれ 愛知県半田市在住
6歳よりマツイシ楽器ヤマハ教室でピアノを始める
山口延子講師、山脇一宏講師を経て、関本昌平氏に師事
ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会
B級銅賞
C級金賞
D級ベスト賞
Jr.G級銅賞
G級金賞及び東京都知事賞、読売新聞社賞、ヒノキ賞、洗足学園前田賞
福田靖子賞選考会第4位
全日本学生音楽コンクール全国大会中学校の部第2位
エトリンゲン国際青少年ピアノコンクール(ドイツ)入選
2018年 第73回ジュネーブ国際音楽コンクールベスト16入選(最年少)
東海中学校・高等学校を6年連続首席で卒業
東海中学卒業時に浄土宗門主賞、東海高校卒業時に学校賞受賞
名古屋大学医学部医学科在籍
AERA dot.記事「ショパン・コンクール出場の名大医学部生が語る ピアニストと医師の「二兎を追う」理由とは?」:https://dot.asahi.com/dot/2021111700013.html?page=1
第18回ショパン国際ピアノコンクール演奏動画・インタビュー
予備予選(4番目)
第1次予選
第1次予選終了後インタビュー
第2次予選
第2次予選終了後インタビュー
コンクールを終えて
沢田蒼梧ピアノ・リサイタル
日時:2022年3月13日(日)14:00開演
会場:紀尾井ホール(東京)
オールショパンプログラム
エチュード「黒鍵」変ト長調「黒鍵」Op.10-5
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
バラード第1番ト短調 Op.23
ノクターン第8番変ニ長調 Op.27-2
スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31
ソナタ第2番「葬送」変ロ短調 Op.35
舟歌嬰ヘ長調 Op.60
チケットは2022年1月30日に販売開始されましたが、即日予定数終了となってしまいました。
リサイタルの模様
東京は良いお天気で暖かい午後でした。
プログラム
紀尾井ホールは満員の入り、お客さんは9割以上が女性だったように思います。
沢田さんのピアノは、楽譜を深く読み込み、考え抜かれた構成とフレージングが素晴らしいと感じました。
しみじみと、あるいは温かく包むこむように歌っているところから、少しエッジを効かせたドライヴ感満載のスリリングなパッセージへの移行もとても自然な流れで聴き手を誘ってくれます。
そして、メカニックと表現力を兼ね備えた沢田さん自身が音楽を楽しんでいるので、それがストレートに伝わってきました。
今回のピアノはショパンコンクールで実際に使用されたシゲル・カワイ。
カワイ表参道の近くに来たのでフラッと挨拶しに寄ったら、なんとショパンコンクールで実際に使用したSHIGERU KAWAIが帰ってきていました!!数日前に届いたばかりだとか…
パネルまで作っていただいていて恐れ多いです🙇🏻♂️相変わらずとても優しい、良い音でした🥰🥰🥰 pic.twitter.com/TNHQtv0BGS
— 沢田蒼梧 Sohgo Sawada (@Sohgo_Sawada) December 28, 2021
プログラムのトリを飾ったのはバラード第1番。
この曲は、沢田さんが高校生になり、関本昌平さんに師事して最初に取り組んだ作品。
何度も創り直して、納得いく形に仕上げていったとのことで、ショパンと向き合う上で核となった曲で、ショパンプログラムの締め括りとして、そして次へ進んでいくスタートとして選曲されたのだそうです。
ところで、沢田さんはトーク(MCとおっしゃっていました)もまた秀逸です。
この一週間は、この日を含めて5つのステージが組まれて大忙しだったそうです。
京都での公演で前泊したときのエピソードがこちら。
あ…ありのまま起こったことを話すぜ…
午前3時、主催者さんが取ってくれた京都のホテルにチェックインしたんだ、そしたら部屋に案内してくれたベルボーイがエレベーター内で突然自己紹介を始めたもんだから、なんだ⁉︎と思ってよく見たら京大医学部に行った中高の同期だったんだ…お互い頑張ろうな… pic.twitter.com/fM3ouz2Ntw— 沢田蒼梧 Sohgo Sawada (@Sohgo_Sawada) March 11, 2022
そして、このツイートの「いいね」の数は、ショパンコンクールでセミファイナルへの進出がならなかったときのツイートを凌いだのだとか。
ショパンコンクール、セミファイナルには進めませんでした
審査結果よりも、自分の納得のいく演奏ができなかったことが悔しいです。結果はコンクールなので仕方ないですね。
ワルシャワに来てから自分の足りないところを痛感する毎日です。一生勉強ですね!
たくさんの応援ありがとうございました! pic.twitter.com/Hd6hnPNJOw
— 沢田蒼梧 Sohgo Sawada (@Sohgo_Sawada) October 12, 2021
ステージで使用するハンカチに関するエピソードもとても面白く痛快でした。
アンコールはショパンの「子守唄」と「英雄ポロネーズ」。
子守唄は沢田さんの大好きな曲。また、医学部で直前診ていたのが小児科で、悲しいこともあるものの、子供たちが安心して過ごせるようにと演奏されました。
慈しむような優しい演奏に心を打たれました。
まとめ
医学部生との二足の草鞋という観点から報道されることもあるようですが、素敵なピアノ、音楽を聴かせてくださいます。
今回のリサイタルでその演奏をホールの空気を共有できたのは聴いた僕にとっても無上の幸せでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋
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