ピアニストの福間洸太朗さんがプロデュースする「レア・ピアノミュージック」は、福間さん自身の演奏による2020年7月26日の第1回を皮切りに、第2回は8月22日に大瀧拓哉さん、第3回は9月27日に齊藤一也さん、そして第4回が實川風さんの演奏で開催されました。
第5回は11月7日に開催されますが、それに先立って演奏者の広瀬悦子さんに対するオンラインプレトークが行われました。
今回は広瀬さん、プレトークの内容、そして演奏曲などについて見ていきますので、最後までよろしくお願いいたします。
福間洸太朗プロデュース「レア・ピアノミュージック」
このプロジェクトの概要、スケジュールについては過去のエントリーをご覧ください。
広瀬悦子さんについて
広瀬さんは愛知県名古屋市の出身です。
パリ・エコールノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院を首席で卒業。コンセルヴァトワール卒業時にはダニエル・マーニュ賞を受賞されました。
おもなコンクールの入賞歴は次の通りです。
1992年 モスクワ青少年ショパン国際ピアノコンクール優勝
1995年 第46回ヴィオッティ国際コンクール第3位(1位なし)
1997年 第46回ミュンヘン国際コンクール第3位(1位なし)
1999年 マルタ・アルゲリッチ国際コンクール優勝
これまでにピアノを星洋子、中島和彦、中沖玲子、ジェルメーヌ・ムニエ、ブルーノ・リグット、 中村紘子の各氏に、室内楽をジャン・ムイエール、クリスチャン・イヴァルディの各氏に師事。
ディスコグラフィー
シャコンヌ 〜ピアノ・トランスクリプション(2004年発売)
クライスラー/ラフマニノフ編:愛の喜び
ワーグナー/リスト編:夕星の歌〜歌劇「タンホイザー」
シューベルト/リスト編:ます、アヴェ・マリア、魔王、菩提樹
グノー/リスト編:ファウスト・ワルツ〜歌劇「ファウスト」のワルツによる
フランク/デムス編:前奏曲、フーガと変奏曲
J.S.バッハ/ブゾーニ編 :シャコンヌ〜無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番
ラ・ヴァルス(2005年発売)
ウェーバー /タウジヒ編:舞踏への勧誘
リスト:ウィーンの夜会 第6番
チャイコフスキー /プレトニョフ編:組曲「くるみ割り人形」
ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」からの3楽章
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ファンタジー(2006年発売)
モーツァルト:幻想曲ニ短調 K.397
シューマン:幻想曲ハ長調 Op.17
ラフマニノフ:幻想的小品集Op.3
リスト:ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」
風〜ショパン&アルカンを弾く(2007発売)
ショパン:ピアノソナタ第2番変ロ短調 作品35「葬送」
アルカン:風〜「悲愴趣味の3つの小品」(想い出)作品15-12
ショパン:12の練習曲作品25
アルカン:イソップの饗宴作品39-12
バラキレフ作品集(2012年発売)
グリンカ/バラキレフ編:皇帝に捧げた命
バラキレフ:庭園にて、トッカータ、ピアノソナタ変ロ短調
グリンカ/バラキレフ編:ひばり
バラキレフ:イスラメイ
リャプノフ超絶技巧練習曲集(2018年発売)
リャプノフ:超絶技巧練習曲集
モシュコフスキーピアノ作品集(2020年発売)
モシュコフスキー:
ワルツ Op.34-1
ホフマンの舟歌〜オッフェンバック:「ホフマン物語」
ゼフィール Op.57-4
愛のワルツ Op.57-5
イゾルデの愛の死〜ワーグナー:トリスタンとイゾルデ
練習曲 Op.72-13
デュオ Op.52-3
女軽業師 Op.52-4
秋 Op.36-4
火花 Op.36-6
ポロネーズOp.17-1
ギター Op.45-2
スペイン奇想曲 Op.37
ジプシーの歌〜ビゼー:カルメン
ベートーヴェン/カルクブレンナー編:交響曲第9番「合唱」(2020年発売中)
ベートーヴェン/カルクブレンナー編:交響曲第9番「合唱」
広瀬悦子(ピアノ)
セシール・アシーユ(ソプラノ)、コルネリア・オンキオイウ(メゾソプラノ)、サミー・カンプス(テノール)、ティモテ・ヴァロン(バス)、エカテリンブルグ・フィルハーモニー合唱団、アンドレイ・ペトレンコ(第4楽章指揮)
第5回レア・ピアノミュージック プログラム
日時:2020年11月7日(土)20:00 ~ 21:00
プログラム:
シウプ:サンバ・サンバ
モシュコフスキー:愛のワルツ
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ベートーヴェン/カルクブレンナー/リスト編:交響曲第9番ニ短調第4楽章「歓喜の歌」
見逃し配信は11月9日まで、以降は別ツールに12月10日までアーカイブとして保存されます
チケットには1,000円、2,500円、5,000円の3種類があります
アーカイブの視聴には2,500円以上のチケット購入が必要です
5,000円チケットには、アーカイブ動画のリンクと、広瀬さんのサイン付CD(ベートーヴェン/カルクブレンナー編:交響曲第9番「合唱」Mirare)が特典として付属します(CDの詳細は上の「ディスコグラフィー」の通りです)
レア・ピアノミュージック 広瀬悦子さんインタビュー
冒頭、パリのコンセルヴァトワールでの共通の先生の思い出などについてお話が弾みました。
続いて福間さんがインタビュアーとなって以下の質問をなさっています。
今回から出演されるピアニストのハプニングストーリーが新たに加わりました。
🔸今回のプログラムのテーマ、コンセプト
🔸プログラム各曲の概要
🔸ハプニングストーリー
🔸今後のスケジュール
🔸質疑応答
プログラム各曲については、ざっと以下のようなお話をされています。
シウプ:サンバ・サンバ
作曲者のシウプについて、「サンバ・サンバ」は日本初演
モシュコフスキー:愛のワルツ
モシュコフスキーの作品について、広瀬さんのアルバムの録音の方向性、珍しい曲の発見についての広がり
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
リスト編曲版との違いについて
ベートーヴェン/カルクブレンナー/リスト編:交響曲第9番ニ短調第4楽章「歓喜の歌」
カルクブレンナーについて、カルクブレンナーの第9の特徴、リスト編曲版との違い、リリースされた録音は世界初演、今回のコンサートでの演奏の編曲者がカルクブレンナーのほかにリストが記載されている理由
インタビューの詳しい内容については、こちらでぜひご覧ください。
演奏曲について
YouTubeなどで音源を探してみました。
シウプ:サンバ・サンバ

モシュコフスキー:愛のワルツ
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ベートーヴェン/カルクブレンナー/リスト編:交響曲第9番ニ短調第4楽章「歓喜の歌」
(今回とは異なる編曲です。ピアノと合唱で演奏されているのでご参考までに)
広瀬さんの今後の活動について
2020年11月3日 名古屋
15:00 名古屋 宗次ホール
ベートーベン:ソナタ第3番 作品12-3
ブラームス:ソナタ第2番 作品100
チャウソン:ポエム 作品25
ラヴェル:ソナタト長調
島田真知子(バイオリン)とのコンサート
2020年11月7日 横浜
14:00 横浜 みなとみらいホール
ショパン:ノクターン 作品48-1
モシュコフスキー:愛のワルツ 作品57-5
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ベートーベン/カルクブレナー編:交響曲第9番ニ短調第1楽章
2020年11月8日 水戸
15:00 水戸 佐川文庫ホール
ベートーベン:ソナタ第17番 作品31-2「テンペスト」
ベートーベン:ロンド・カプリチオーソ「失われた小銭への怒り」作品129
ベートーベン/カルクブレナー編:交響曲第9番ニ短調第1楽章
クライスラー/ギンズバーグ編:プレリュードとアレグロ
モシュコフスキー:愛のワルツ 作品57-5
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ショパン:ノクターン 作品48-1、バラード第1番ト短調
2020年11月14日 名古屋
18:00 名古屋 宗次ホール
ベートーベン:ソナタ第17番 作品31-2「テンペスト」
ベートーベン:ロンド・カプリチオーソ「失われた小銭への怒り」作品129
ベートーベン/カルクブレナー編:交響曲第9番ニ短調第1楽章
バッハ/ブゾーニ編:シャコンヌ〜無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番
モシュコフスキー:愛のワルツ 作品57-5、秋 作品36-4
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ビゼー/モシュコフスキー編:ジプシーの歌〜カルメン
2020年11月15日 亀岡
15:00 亀岡桂ホール
ベートーベン:ソナタ第17番 作品31-2「テンペスト」
ベートーベン:ロンド・カプリチオーソ「失われた小銭への怒り」作品129
ベートーベン/カルクブレナー編:交響曲第9番ニ短調第1楽章
バッハ/ブゾーニ編:シャコンヌ〜無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番
モシュコフスキー:愛のワルツ 作品57-5、秋 作品36-4
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ビゼー/モシュコフスキー編:ジプシーの歌〜カルメン
2020年11月19日 東京
19:00 東京 葛飾シンフォニーヒルズ
ショパン:バラード第4番ホ長調
バッハ/ブゾーニ編:シャコンヌ〜無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番
チャイコフスキー/プレトニョフ:インターメッツォ〜くるみ割り人形
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲より第18変奏
ワーグナー/モシュコフスキー編:イゾルデの愛の死
ビゼー/モシュコフスキー編:ジプシーの歌〜カルメン
2020年11月25日 大阪
19:00 大阪 フェニックスホール
ベートーベン:ソナタ第3番 作品12-3
ブラームス:ソナタ第2番 作品100
チャウソン:ポエム 作品25
ラヴェル:ソナタト長調
島田真知子(バイオリン)とのコンサート
まとめ
広瀬さんは福間さんのパリのコンセルヴァトワールの先輩にあたり、同じ先生に師事されていたこともあり、プレトークでのお話も弾みました。
すでに「熱狂の日」などで、かなりコアなレア曲を採り上げておられ、その演奏をライヴで聴くことは僕の楽しみの一つでもありました。CDジャケットを拝見したり、録音を聴く限りでは、大柄な方だと勝手に想像していたのですが、実際に拝見したときに小柄で驚いたことを思い出します。
熱狂の日はそのチケットが取りにくくなり、僕は縁を切ることにしたので、広瀬さんの演奏をオンタイムで聴くのは久しぶりです。驚くようなレアな作品が並んでいて、楽しい一時間になりそうです。
本番を楽しみに待ちましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋
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