いつもこのブログ「音楽徒然草」をお読みいただきありがとうございます。
年末でもあり、今年(2021年)をふりかえってみたいと思います。
これまでのお話
これまでのレッスンについての記事はこちらです。
レッスン再開後以降の過去のレッスンなどの模様についてはこちらでまとめています(終了しました)。
番外編「大人の発表会」への参加についてはこちらです。
ルーティン基礎練習
ドホナーニのフィンガーエクササイズとチェルニーの毎日の練習曲、そしてハノンのスケールとアルペジオを毎回弾くようにしてきました。
ドホナーニは1〜11番をリピート、12番以降を加えたり、ハノンのアルペジオの代替として23番を弾いた時期もありました。
12月に入って、平均律と曲の練習に時間を割きたいという意味合いからドホナーニはしばらくおやすみしています。
バッハ:平均律第2集
今年は以下の曲に取り組みました。
21番変ロ長調
6番ニ短調
19番イ長調
11番ヘ長調
2番ハ短調
14番嬰ヘ短調
7番変ホ長調
13番嬰ヘ長調
12番ヘ短調
1番ハ長調
24番ロ短調
10番ホ短調
5番ニ長調
自分自身では「結構弾いたんだなぁ」という印象です。
レッスンを辞めて以降は二週間で1曲ということを目標にしていましたが、僕には厳しかったようです。
本来は時間を意識する必要がないのに、自分でノルマを課すことで「とにかく終えないと」という本末転倒な心理状態に追い込んでいた時期もありました。
今は時間がかかっても、自分なりに「きちんと」弾くことを第一に考えるようにしています。
発表会までに弾いた曲
スクリャービン:ワルツ変イ長調作品39
ラヴェル:水の戯れ
ショパン:バラード第1番ト短調Op.23
グリュンフェルト:ウィーンの夜会作品56
ラヴェル、ショパン、そしてグリュンフェルトは、いずれも過去一度レッスンで録音までした作品で、2021年4月末の発表会の候補として改めてレッスンを受けたものです。
この中からショパンのバラ1を発表会第1部で、後日アンサンブルの第2部の最後にグリュンフェルトを弾くことになりました。
発表会本番の模様(過去記事より引用)
来場いただく方は事前登録制でしたが、ありがたいことに、これまでの発表会に比べ、多くの方にお越しいただいたように感じました。
ショパン:バラード第1番ト短調作品23
15分与えられたリハーサルで椅子の高さの調整が十分ではなく(高かった)、リハーサル終了後弾きやすいように高さを再調整しておきました。
それでも少し高かったようで、いつもと違うなと思いつつ、アナウンスも終わっていたので、そのまま演奏に入ってしまいました。
冒頭は、慌てると暴走する気配をリハで感じたこともあって、深呼吸して息を長くとって歌うことで落ち着かせて入ることができました。
欲しいところで十分盛り上がることができなかったり、譜割りがおかしくなってしまったり、そしてお約束のミスタッチ、と色々ハプニングはありました。
ただ、たっぷりと歌いたかったところ、心の激しさを表現したかったところ、そしてそれらのコントラストや拍子感については、僕の意識の中では失うことなく、終曲を迎えることができたのではないかと思います。
グリュンフェルト:ウィーンの夜会作品56
ショパンを終えたことで重い荷物が半分になったことと、楽しいアンサンブルばかりでリラックスした第二部の雰囲気のおかげで、僕も肩の力が抜けて、心身ともにとても身軽になったところで出番を迎えました。
全体の流れを阻害するようなミスタッチはなかったと思います。また、4日前の演奏のようなミスタッチの雑音化もなかったのではないかと個人的には感じています。
終演後、聴いていただいた方々から「とても楽しそうに弾いていたね」とおっしゃっていただきました。
そんな余裕はとてもなかったのですが(ここだけは外さない!と必死だったので)、ノリとハッタリで最後まで突っ走ったことは確かなので、そのように感じていただいたのかも知れません。
ショパンを弾き終えたときには深呼吸したのですが、この曲では軽々と立ち上がってご挨拶したように思います。
レッスンを辞めた!
辞めた理由を正直にお話しした方は数名しかおられませんが、年末の締め括りとして恥を偲んで事実を記しておきます。
終演後は緊急事態宣言中でもあり、真っ直ぐ帰宅して、改めて当時の先生にお礼のメールを送付しました。
そして「Re:」というタイトルで、本文の冒頭に次の通り書かれていました。
本番では自分の思う通りに弾けないことがよくわかったでしょう
お疲れさまというようなものもなく、さすがにいきなりこれはないなと、カチンときたとかショックを受けたとかはありませんが、全身の力が抜けました。
そして「もう辞めよう」と、ゴールデンウィーク明けに「しばらくおやすみさせてください」とメールしたところ「どうぞいつまででも」という返信。
改めて「辞めます」ということも無くなりました。
発表会以降に弾いた曲
サティ:官僚的なソナチネ
ラモー:ガヴォットと6つのドゥーブル(変奏曲)
ソレール:ソナタ第87番
「いつになるかわからないけれども、少しずつ弾いてみよう」と以下の曲も並行して練習していました。
ショパン:舟歌
バッハ/ブゾーニ編:無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番からシャコンヌ
ソレールを終えたところでショパンコンクールの予備予選が始まり、簡単に影響を受けてしまって「いつになるか?」が「とにかく形になるように練習してみよう」に変わりました。
ショパン:エチュード第1番(レッスン受講歴あり)、5番、10番、13番、舟歌
バッハ/ブゾーニ編:無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番からシャコンヌ
ショパンコンクールの予備予選の中で比較的よく聴かせて頂いたのがエチュードの10番(10−10)。
聴いたところはとても美しく、素敵な曲なのですが、左手右手の幽体離脱のような曲だと敬遠していたのですが、刺激を受けて(次元が違い過ぎますが)挑戦することにしました。
5番「黒鍵」と13番「エオリアンハープ」はレッスンに持っていったことがなく、きちんと弾いたことがない、いい加減に触っていただけだったこともあって、ちゃんと練習してみようと思った2曲です。
ショパコンの本大会が始まるまでに、とにかく何らかのケリをつけたかったのですが、本選が終わるまで練習する結果になってしまいました。
ショパンと格闘する過程で、バッハ/ブゾーニの方はいったん棚上げにしました。
パデレフスキ:メロディ〜ミセラニア
プーランク:メランコリー
気分を変えてと思ったのですが、手強い作品でなかなか歌えず、苦労しました。
そして、冬を迎えるにあたって、またハードルを上げてしまいました。
ショパン:プレリュード
ドビュッシー:前奏曲集
どちらも大変なのですが、現在のところは下手なりに楽しく取り組んでいます。
まとめ
定期的なレッスンを受けるのか、それともターゲット曲を決めてそのレッスンを受けるのか、僕の状況は中途半端で悩ましいところです。
ただ、義務でもなければ、ノルマもありませんから、本来の「音楽を楽しむ」ということを第一義に置いて、これからもピアノを弾いていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋
コメント
hirofumi様
明けましておめでとうございます。
反田さんの最新記事、ありがとうございます。早速見逃し配信で拝聴します。
昨年は本当にありがとうございました。
お正月に青柳いずみこ様の「メルド日記」再読しておりましたが(分厚いので飛ばし読みした箇所がありました)、ピアニスト兼文筆家兼大学教授でいらっしゃる青柳先生の本音満載、師匠(ピアニスト兼大学教授)から直に聴いた話と重なる話題も多く、改めてクラシック業界の厳しさ(+楽しさ)に思いを馳せたりしておりました。書籍紹介、コンサート紹介(→関東方面は流石に一流どころ・新進気鋭アーティストのコンサートが多い!いつも羨ましい思いですが、hirofumi様のブログ文章から雰囲気がすごく伝わってくるのでちょっと行けた気になったりします)、そして貴重な練習記録(→到底真似できませんが)、とにかく感謝しております。
そして、今回はレッスンをお辞めになられた理由も開示してくださり
ありがとうございます。
「本番では自分の思う通りに弾けないことがよくわかったでしょう」
いや、これはかなり驚きました。
本番直後のメール冒頭の文章だとしたら正直キツイよ、と。
真摯に音楽に向き合っていらっしゃるhirofumi様に
期待してハッパをかけられたのかもしれませんが、
やはりここは十分な労いが必要なところでは・・・と感じました。
私は本業教育分野の人間ですので、ピアノ業界指導者の方々に、
ピアノに関する物凄い技術お持ちで指導歴が豊富であっても、
教育者としては如何なものか?と感じることが多々あります。
勿論、ピアノに対する熱意と不断の努力には畏敬の念を感じますが、
それにしてもこのタイミングでその言葉、ってあり?みたいな
違和感が拭えなかったり(昨年は私もそれでジャズピアノのレッスンを
3回ほど通って辞めました→現在ジャズピアノはピティナ系の先生についていますが、こちらは大当たりでした)。
自分なら確実に(もうピアノなんてやめてしまおう!)と再起不能になる程
凹みそうなエピソードですが、
このようなピアノ愛溢れるブログを続けてくださり感謝しております。
今年も宜しくお願い申し上げます。
> 聖弥さま
あけましておめでとうございます。
良い新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
いつもお読みいただき、そしていつも丁寧なコメントを頂戴し、大変ありがとうございます。
毎回大変励みにさせていただいております。本当にありがとうございます。
レッスンを辞めた経緯についてもお優しいお言葉をいただきありがとうございます。
このことはどうしても思い出してしまうので、ブログに記すことで最後にしたいなと敢えて書くことにしました。
ほっとした気持ちです、心より感謝申し上げます。
2022年は青柳いずみこさんの師匠、安川加寿子さんの生誕100周年だそうで
4月15日に東京文化会館小ホールでお弟子さん方による記念のコンサートが開催されるとのことです。
今年もピアノを、そして音楽を楽しんで参りましょう。
本年もよろしくお願いいたします。
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