いつもこのブログ「音楽徒然草」をお読みいただきありがとうございます。
発表会はおかげさまで2021年4月29日に予定通り開催されました。その模様については前回お話させていただいた通りです。
今回は、発表会を終えてホッとすると同時に、今後について考えるところもありますので、どんな曲を練習しているのかと合わせてお話していきます。
これまでのお話
これまでのレッスンについての記事はこちらです。
レッスン再開後以降の過去のレッスンなどの模様についてはこちらでまとめています(終了しました)。
番外編として「大人の発表会」への参加についてもお話ししてきています。
今、どんな曲を練習しているのか
発表会シフトは終了、それ以前の練習に戻しました。
そうは言っても、フィンガートレーニングやハノン、ツェルニーはシフト中でもやっていたので、バッハの平均律が復活しただけということになりますが。
ドホナーニ:フィンガーエクササイズ
ハノン:39番スケール(ときに41番アルペジオ)
ツェルニー:毎日の練習曲
バッハ:平均律第2集
サティ:官僚的なソナチネ
ドホナーニは、1(移調あり)・2(移調長調)・2(移調短調)・3〜7・8(移調あり)・9・10・11番の8つ(の組合せ)の中から1日1つと12・13・(16a)・22・26・31番を毎日。
ハノンは39番全調、必要なときには41番アルペジオ(通常はドホナーニ22番で代用)。
ツェルニーの毎日の練習曲は、指定の半分のテンポで40番まで一巡したので、1番から2巡目に取組み。
バッハ:平均律第2集19番イ長調フーガ、11番ヘ長調プレリュード
発表会前は19番プレリュードまで終了したので、その続きになります。
19番のフーガはシンコペーションが特徴的で、音源を聴くと呆気なく終わってしまう演奏が多いのですが、ちょっと中途半端な気がしてなりません。何が正解なんでしょう。
第2集では初めての3ページの曲。美しくほんわかしていますが、音の持続など結構鬼畜だと思います。構成的にも冗長になりがちなのでなかなか手強い。
サティ:官僚的なソナチネ
先日の「レア・ピアノミュージック」で永野英樹さんが演奏されたことで知った曲です。アンタイルのジャズソナタも弾いてみたいのですが、とても手に負えないので気分転換にもなるサティをしばらく弾きたいと思っています。
この曲は、子供の頃に誰もが弾いたクレメンティの「ソナチネハ長調」作品36-1をパロディ化したものです。
楽譜の行間に、ひとりのお役人が朝お役所へ出勤し、夕方お役所を退勤するまでの一日の様子が物語のように綴られています。
アタッカで演奏されますが、3楽章から構成されています。
楽譜と行間のト書きとその和訳(訳してみて、ほかの文献を拝見しつつ修正しました)の画像を掲載しておきます。
第1楽章:アレグロイ長調
第2楽章:アンダンテニ長調
第3楽章:ヴィヴァーチェイ長調
これからのレッスンについて
バッハとサティを持ってレッスンを再開します!と申し上げたいところなのですが、発表会終了後に「当分の間おやすみさせてください」と申し上げました。
僕が勤めているときには、毎日30分の練習時間を捻出するために午前4時30分起きという生活で、それでもバッハとその他の曲を練習するのが精一杯でした。間に合わないことも多かったのです。
退職後はそれが一変して、毎日2時間は練習する時間(時間だけは、ですが)が取れるようになり、ハノンやドホナーニ、そしてツェルニーにまで手を出すという状況になりました(ここまでで1時間ほどかかっていて、実は相当疲れていたりします)。
その成果は、目覚ましいというレヴェルにはほど遠いとはいえ、それなりにあるような気がしています。
そして、バッハとそのほかの1曲についても時間をかけられるので、メカニック面にせよ、表現面にせよ、掘り下げることができるようになったのではないかと思っています。
退職後の発表会を終えて一段落したこともあり、レッスンについても見直したいと考えています。
少なくとも今のレッスンを続けるということ、その選択肢にありません。
今のところ、まったくあてがあるわけではありませんが、別の先生にレッスンをお願いしようと思っています。
うまくいかなかれば、工夫して独習することになるだろうと思います。
そのほか譜読中の作品
ショパン:舟歌
バッハ/ブゾーニ編:無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番からシャコンヌ
ショパンのバラ1の後なのに、またショパンなの?と言われそうですが、エチュードやポロネーズも眺めてみた結果、細く長くになると思いますが「舟歌」を弾いてみることにしました。
シャコンヌはもはやバッハというよりブゾーニの作品かとも思わなくもありませんし、もちろん難曲です。何度か挑戦して跳ね返されてきたのですが、このブログをお読みいただいている方が弾くことを考えておられるということに刺激を受けて、できるところまで頑張ってみようかと思います。
まとめ
このままズルズルというのはないなとこの一年ほど考えていたこともあり、今回少し思い切って「おやすみ」を申し出ました。
この歳になっても刺激や変化は重要だと信じています(あまり激しいのはご勘弁ですが)。やれるところまでやってみたいと思っています。
👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋
コメント
hirofumi様
いつも参考になる記事を大変ありがとうございます。「官僚のソナチネ」、あまりに面白いと感じましたので1楽章通してみましたが確かに随所随所懐かしのクレメンティ!あの可愛い感じの原曲が官僚のお仕事(→しばしば妄想タイム突入?)ミュージックに変貌するとは、サティの異才ぶりが発揮されていますね。ジムノペディだけでサティは語れない….レアピアノミュージック発掘、奥深い!
しかし基礎練の徹底ぶり凄いです。ドホナーニ、ハノン、ツェルニー…..見事に自分が後ずさりする面々です。1時間毎日….きっと強弱や緩急が自在に、指がしっかりと、かつしなやかに出来ていかれるでしょうね。見習わなければ、と思いつつ楽しい(でも手強い)モシュコフスキーに逃げる(?)日々です。
ブゾーニのシャコンヌ、これを弾かずして死ねないレベルの超名曲(超難曲)….先生から出された候補曲の一つですが15分くらいかかる(普通の発表会では躊躇するレベルの)スケールの大きさにすっかり怖気づき、一か月に数小節のペースで進めようかな、とか考え中です。
hirofumi様ならばきっと登頂されるような気が致します。また記事を楽しみにしております!
> 聖弥さま
いつもお読みいただき、コメントまで頂戴し大変ありがとうございます。
サティは個人的にはあまり好みではなかったのですが、先般のレアミュージックで紹介された作品はいずれもとても面白かったです。
聖弥さまはコルトー派の先生のレッスンを受けておられるので、曲の中で基礎練が組み込まれていくのでしょうから、その方が合理的かつ真っ当だと思います。
僕の場合には、お察しかと思いますが楽曲全体を客観的に聴いてもらうレッスンなので、基礎練などは自分でやるほかなく、過去の自分の経験も合わせて色々模索しております。
色々と取り込んでみたものの、もっと合理的なレッスン、もっと作品に取り組める時間が増やすことができないのかという問題意識からお休みすることにしました。
シャコンヌについては、ざっと弾いてみて、できないところが明確になったので(「だらけ」なんですが)、その部分を取り出して1フレーズとか、16小節、もっと刻んで8小節、4小節と練習していくことになると思います。
全体を通して弾く日はいつになるのか、という感じでやっております。
引続きよろしくお願いいたします。
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