【ピアノ/レッスン記18 】青柳いずみこ「ドビュッシーとの散歩」

ピアノ
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「レッスン記17」では、ドビュッシーの「映像」を弾くにあたって読み返した書籍、新たに購入したハンドブックについてお話ししました。

今回も寄り道ついでに、ドビュッシーに関連した青柳先生の書籍について触れていきます。

最後までどうぞよろしくお願いいたします。

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前回までのお話

これまでの記事もご覧ください。

ドビュッシー ピアノ曲の秘密 ピアノ全作品ハンドブック

番外編2「色々あった2度目の大人の発表会」

ドビュッシーとの散歩

前回は、ドビュッシーを弾くにあたって購入した中井先生のハンドブックと、ドビュッシーに教えを受けたマルグリット・ロンの回想録についてエントリーしました。

今回はピアノを弾くということだけではなく、ドビュッシーの音楽を聴くという観点からとても楽しい一冊です。

ドビュッシー生誕150年の2012年に、そのピアノ曲を素材として、青柳先生が作品についての解説に止まることなく、多彩に発想を広げて書かれたエッセイ集です。

当初は単行本として刊行されて、2016年に文庫化されました(画像は文庫本です)。

(中公文庫ウェブサイトより)
ドビュッシーの演奏・解釈の第一人者が、偏愛するピアノ作品四〇余曲に寄せたエッセイ集。怪奇趣味、東洋幻想まで、軽やかな文体で綴る。

目次

01 亜麻色の髪の乙女
02 沈める寺
03 ミンストレル
04 アナカプリの丘
05 水の精ーオンディーヌ
06 西風の見たもの
07 雪の上の足跡
08 パゴダ
09 スペインもの
10 デルフィの舞姫たち

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11 月の光
12 雨の庭
13 五本指のための
14 グラドス・アド・パルナッスム
15 金色の魚
16 妖精はよい踊り手
17 イギリス趣味
18 グラナダの夕
19 パスピエ
20 野を渡る風

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21 カノープ
22 コンクール の小品
23 ボヘミア風ダンス
24 風変わりなラヴィーヌ将軍
25 水の反映
26 しかも月は廃寺に落ちる
27 ロマンティックなワルツ
28 喜びの島
29 葉ずえを渡る鐘の音
30 アラベスク

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31 音と香りは夕暮れの大気に漂う
32 八本指のための
33 帆
34 月光の降りそそぐテラス
35 対比音のための
36 抽象画ふうに
37 イヴォンヌ・ルロールの肖像
38 ゴリウォーグのケークウォーク
39 スケッチブックから
40 花火

エレジー ーあとがきにかえて
解説 小沼純一

ドビュッシーとの散歩
Promenades Avec Debussy
青柳いづみこ著
2016年2月文庫初版発行


(Kindle版でも読むことができます)

ドビュッシーが表現したかったこと、音楽面での意味合いに始まって、作曲された当時のエピソードなどお話は多方面に渡ります。

基本的には曲ごとのエッセイですが、「スペインもの」と「イギリス趣味」は個別の曲についてではなく、たとえば「スペインもの」ではオケ曲の「映像(第3集)」のイベリアの名前も見えます。ピアノ曲では、3曲ともグラナダ絡みであることからギターの話、そしてアルベニスの「エル・アルバイシン」を愛したことやパリに来たファリャに見せたブラックなエピソードなどが書かれています。

まとめ

ドビュッシーのピアノ曲は「ソナタ第○番」(もともとソナタはありませんが)や「前奏曲第○番」ではなくみな題名がついています。

そこから想像されるものは人それぞれだと思いますが、このエッセイ集を一読して改めて聴いたり、弾いたりするとまた違った世界が広がるのではないかと思います。

ピアノの名手としても知られるドビュッシーですが、実はツェルニーが嫌いだったというようなエピソードも楽しめるところです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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👋掰掰👋

コメント

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