【ピアノ/レッスン記17 】マルグリット・ロン回想録 ドビュッシー全作品ハンドブック

ピアノ
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「レッスン記16」では、「大人の発表会」後にラヴェルの「クープランの墓」のプレリュードを弾いている最中、ドビュッシーの「映像」に心が動いてしまったこと、その際に出会ったの青柳いずみこさんのムック本についてお話しました。

今回は少し寄り道をして、ドビュッシーを弾くにあたって読み返した書籍、新たに購入したハンドブックについて触れていきます。

最後までどうぞよろしくお願いいたします。

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前回までのお話

これまでの記事もご覧ください。

クープランの墓 青柳先生のムック本との出会い 映像第1集

番外編2「色々あった2度目の大人の発表会」

ドビュッシーを弾くにあたって

ドビュッシーは聴くのは好きでしたが、演奏する、特にピアノでとなると尻込みしてしまっていました。

青柳先生のムック本を読んだことがきっかけになって、かつてフィンガリングや譜割りを書き込んでいた「映像」の楽譜をひっぱり出してきました。すると、不思議なことに以前見ていた頃とその見え方が違ってきているように感じました。

さて、ドビュッシーを弾くにあたって良い本がないかなとぼんやりと問題意識も発生しました。色々と開いて見た結果、中井先生のハンドブックを購入することにしました。全曲収録という網羅性がポイントです。それでも「広く浅く」ではなく、各曲のポイントになるところはしっかり押さえられているように思いました。

また、完全に読みものとして眺めていた、マルグリット・ロンの本もようやく陽の目を見ることになりました。本当の意味でそうなるのかどうかはさておき、十年以上前に購入したものが生き返ったといったところでしょうか。

映像の「水に映る影」(「水の反映」と和訳されていないのもまた良いです)では、リストのエステ荘やラヴェルの水の戯れを引き合いに出しつつ、さまざまな点からの考察を読むことができるので、僕自身のイメージを膨らませるに役立ちました。

どこまで弾けるかは別問題です…

ドビュッシーとピアノ曲―天才が名演奏家に直接託した技法と「こころ」の希有な記録

ドビュッシーにつきっきりで教えてもらうことになってしまったマルグリット・ロンの回想録です。

音楽之友社HPより

名ピアニスト、ロン夫人による演奏法と解釈。純粋にメカニックな面から、内容の解釈に至るまで詳細に語られている。翻訳に関しては、1969年出版の旧版からの大きな改訳は一切ない。ごく一部の訳文に関してのみ、遺族の了承を得て、現代的な言い回しに変更した。もっとも大きな変更点=利点は、随所に見られる引用譜例を、弊社の安川版および山崎=ムニエ版の掲載ページを併記することによって、参照を容易にしたことである。

目次

天才をむかえて
ピアノにむかってⅠ――― 手とその位置/きびしく求められる正確さ/歌、全体の調和を第一に
ピアノにむかってⅡ――― ピアノにむかうドビュッシー/転調/ニュアンス/ドビュッシーのテクニック
ピアノにむかってⅢ――― 響き/ルバートとドビュッシー的詩/「ピアノのために」「映像」(第1集)/わたしの初演奏会「幻想曲」
ピアノにむかってⅣ――― ドビュッシーとフランシス・ブランチ、他の名演奏家たち

牧神の午後
人生の意味、作品の意味

「前奏曲」
第1巻(1909-10)
第2巻(1913)

テキスト、「版画」「映像」
テキスト
「版画」(1903年)
「映像」(第2集)

芸術、それは肉づけする科学である

ドビュッシーにおける恋について

聖セバスティアン

訳者あとがき

ドビュッシーとピアノ曲―天才が名演奏家に直接託した技法と「こころ」の希有な記録
マルグリット・ロン著、室淳介訳
2005年9月発行

帯に「水に小さな輪がひとつ。小石がひとつその中に落ちたのだ」とある通り、具体的な演奏技法というよりも、解釈や「こころ」について多く書かれています。個人的にはファンタジーや想像の世界が広がるように思います。固い頭が柔らかくなるような感じといえば良いのかも知れません。

ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック

ドビュッシーのピアノ曲全曲CDや校訂楽譜シリーズや全曲演奏会で知られるピアニストの中井正子さんが、ピアノソロ全77曲の演奏法と解釈を解説なさっています。譜例を多く使っているので、大変わかりやすいです。

目次

2つのアラベスク
アラベスク第1番
アラベスク第2番

ボヘミア舞曲
マズルカ

ダンス
バラード
ロマンティックなワルツ
夜想曲

ベルガマスク組曲
プレリュード
メヌエット
月の光
パスピエ

ピアノのために
プレリュード
サラバンド
トッカータ
版画

グラナダの夕
雨の庭

喜びの島
仮面

映像 第1集
水の反映
ラモーを讃えて
運動

映像 第2集
葉ずえを渡る鐘の音
そして月は廃寺に降りる
金色の魚

子供の領分
グラドゥス・アド・パルナッスム博士
象の子守歌
人形へのセレナード
雪は踊っている
小さな羊飼い
ゴリウォーグのケークウォーク

前奏曲集 第1巻
デルフィの舞姫

野を渡る風
音と香りは夕暮れの大気に漂う
アナカプリの丘
雪の上の足跡
西風の見たもの
亜麻色の髪の乙女
とだえたセレナード
沈める寺
パックの踊り
ミンストレル

前奏曲集 第2巻

枯葉
ヴィーノの門
妖精たちはよい踊り子
ヒースの茂る荒地
風変わりなラヴィーヌ将軍
月の光の降りそそぐ謁見のテラス
オンディーヌ
ピクウィック卿をたたえて
カノープ
交代する3度
花火

12の練習曲 第1巻
5本の指のために(チェルニー氏風に)
3度音程のために
4度音程のために
6度音程のために
オクターヴのために
8本の指のために

12の練習曲 第2巻
半音階のために
装飾音のために
反復音のために
対比的な響きのために
組み合わされたアルペジオのために
和音のために

その他の作品
スケッチ帳より
コンクールの小品
小さな黒人
ハイドン讃
レントより遅く
英雄的な子守歌
慈善団体「傷病兵の衣」のために
エレジー

あとがき

その他のフランス語

著者プロフィール

東京藝術大学音楽学部附属高等学校在学中、パリ国立高等音楽院に留学
ピアノ科を審査員全員一致の1等賞首席で卒業、第3課程研究科へ

ジュネーヴ国際音楽コンクール第3位銀賞
ロン・ティボー国際音楽コンクールのフランス音楽特別賞ほかを受賞

ドビュッシーピアノ作品全曲演奏、ラヴェルピアノ作品全曲演奏、ショパンシリーズ、シューマンシリーズなど国内外でのリサイタルを始め、多数のオーケストラと共演。CD、楽譜校訂もドビュッシーの作品を始め多数

オフィシャルサイト:http://park10.wakwak.com/~nakaimasako/

ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック
中井正子著、安田みつえ(イラスト)
2014年10月発行

まとめ

これらの書籍を読んでみて、難攻不落の砦かと思われた映像第1集の一曲目「水に映る影」も、ドビュッシーの作品の中でも(「詩」というよりは)目に映ったイメージから展開しているものでもあり、がひょっとしたら何とかなるのではないかという光も見えたのは確かでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋

コメント

  1. […] […]

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