【ピアノ/反田&務川】YouTubeでラフマニノフ組曲第2番の演奏を探る

ピアノ
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ピアニストの反田恭平さんと務川彗悟さんによるデュオの2020年ツアーは延期実施され、7月には東京公演、そしてCDがリリースされています。

今回はそのプログラムとして演奏され、CDにも収録されているラフマニノフの組曲第2番について、YouTubeで公開されている音源を中心に探ってみました。加えて、僕の所有しているCDについても紹介していきます。

どうか最後までよろしくお願いいたします。

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ラフマニノフ「組曲第2番」作品17

2台ピアノのために書かれたこの作品は、1987年に初演した交響曲第1番ニ短調が失敗に終わり、そのショックから自信を取り戻しつつあった1900年から1901年にかけて作曲されました。この時期にはピアノ協奏曲第2番も並行して作曲されていました。

ラフマニノフはの2台ピアノのための作品を2曲作曲ており、第1番は「幻想曲」と名づけられ、各楽章も表題を持っています。一方、この第2番は序奏、ワルツ、ロマンス、タランテラとされているのみで表題はありません。

組曲第2番の構成

第1楽章 序奏 アラ・マルチャ ハ長調 2分の2拍子
第2楽章 ワルツ プレスト ト長調 4分の3拍子
第3楽章 ロマンス アンダンティーノ 変イ長調 8分の6拍子
第4楽章 タランテラ プレスト ハ短調 8分の6拍子

YouTubeで音源を探る

YouTubeで公開されている音源を探ってみたところ、次の5つが見つかりました。

アルゲリッチ&フレイレ 1982

Martha Argerich & Nelson Freire: Sergej Rachmaninoff – 2nd Suite for Piano (Munich, 1982)

1982年ミュンヘンでの演奏、欧州でよく見られるスタイルでのライヴのように見られます。

同じ時期に録音され販売されたフィリップスのカセットテープの演奏が、僕とこの曲との出会いでした。
序奏のテンポ設定が非常に速いということには後年気づくのですが、最初の刷り込みがこのデュオの演奏だったため、僕の中でデフォルトのテンポ設定になってしまっています。

このライヴはアルゲリッチのご機嫌が良くないのか、二人の間で何かあったのか、ザッツが揃っておらずドカーンとやらかしたり、終演後も二人バラバラで挨拶していたりします。
演奏はこのテンポで大丈夫なのかと思うほどで、特にタランテラはエンディングに向かって突き進むスリル満点、ハラハラドキドキしっ放しです。

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アルゲリッチ&フレイレ 2003

Argerich, Freire – Rachmaninoff – Suite No 2, Op 17

上の演奏から20年経った2003年の東京サントリーホールでのライヴ。

テンポもやや落ち着いて二人の息もぴったり、演奏後も二人寄り添って挨拶をするなど、ミュンヘンのときとは大違いのように感じました。

ロシア音楽の表情を湛えつつも、アルゼンチンとブラジルのコンビによるラテン音楽のノリで、アルゲリッチが牽引している感はありますが、丁々発止のやりとりがとても楽しい演奏です。

若い頃から(現在まで)50年近く一緒に演奏し続けているそうで、その年輪の厚みも感じられて素晴らしいです。心温まるものを感じました。

ルデンコ&ルガンスキー

楽譜つきの演奏が合わせて公開されています。

楽譜つき

Rachmaninoff – Suite No.2 for two pianos, op. 17 (Rudenko, Lugansky) – sheet music

演奏のみ

Rachmaninov, Suite №2 for two piano op.17, Lugansky – Rudenko

トリフォノフ&ババヤン

Daniil Trifonov & Sergei Babayan: Rachmaninoff’s Suite No 2 for Two Pianos

トリフォノフの留学時代の師匠、名手ババヤンとのデュオで米国のWQXRというラジオ局での演奏です。
もちろんこの二人なので達者なことこの上ないのですが、トリフォノフが師匠の胸を借りて演奏しているような印象もあり、個人的には微笑ましさも感じました。

関本昌平&ガブリリュク

ピティナの参考音源として公開されています。
序奏

ラフマニノフ/組曲 第2番 1.序奏,Op.17/演奏:関本昌平

ワルツ

ラフマニノフ/組曲 第2番 2.ワルツOp.17/関本昌平,A.ガブリリュク

ロマンス

ラフマニノフ/組曲 第2番 3.ロマンス,Op.17/演奏:関本昌平

タランテラ

ラフマニノフ/組曲 第2番 4.タランテッラ,Op.17/演奏:関本昌平

CDで音源を探る

このほか、僕の所有するCDは次の通りです。

アルゲリッチ&ラビノヴィッチ

本間ひろむさんの「アルゲリッチとポリーニ」の中で、組曲第2番の名盤として紹介されています。
洗練度はアルゲリッチの演奏の中では一番、スリルとワクワク度も高く素晴らしい演奏だと個人的にも思います。

ベレゾフスキー&エンゲラー

ベレゾフスキーなのでバリバリ弾くのかと思いきや、このジャケットの通りエンゲラーに寄り添い、この二人の温かさが伝わってくる味わい深い演奏です。
このアルバムに付属するDVDを見ると普段着の姿がわかりますし、同時期に開催されたラ・フォル・ジュルネ東京での演奏も素敵でした。

エンゲラーが亡くなったことはとても悲しい出来事でした。

清水和音&菊地裕介

このデュオの演奏も熱狂の日東京で聴きました。
先輩の胸を借りて的なコメントを読んだような気もしますが、そんなことはなく二人の息のあった演奏でした。

反田恭平&務川彗悟

この演奏についてはよろしければこちらの記事をご覧ください。

まとめ

ご参考までに演奏時間を一覧にまとめてみました。
YouTube公開分は、僕がマニュアルでカウントしているため、数秒の誤差があることをお許しください。

序奏 ワルツ ロマンス タランテッラ
アルゲリッチ&フレイレ1982 3:28 5:02 6:37 5:05
アルゲリッチ&フレイレ2003 3:32 5:29 7:01 5:22
ルデンコ&ルガンスキー 3:54 5:20 7:15 5:36
トリフォノフ&ババヤン 3:41 5:42 7:10 5:37
アルゲリッチ&ラビノヴィッチ 3:35 5:27 7:05 5:32
関本昌平&ガヴリリュク 4:04 5:58 6:52 5:46
ベレゾフスキー&エンゲラー 4:19 6:12 6:47 6:43
清水和音&菊地裕介 4:28 6:10 7:48 6:08
反田恭平&務川慧悟 4:24 6:17 7:45 6:01

第1曲「序奏」の演奏時間順にソートしました。

序奏 ワルツ ロマンス タランテッラ
アルゲリッチ&フレイレ1982 3:28 5:02 6:37 5:05
アルゲリッチ&フレイレ2003 3:32 5:29 7:01 5:22
アルゲリッチ&ラビノヴィッチ 3:35 5:27 7:05 5:32
トリフォノフ&ババヤン 3:41 5:42 7:10 5:37
ルデンコ&ルガンスキー 3:54 5:20 7:15 5:36
関本昌平&ガヴリリュク 4:04 5:58 6:52 5:46
ベレゾフスキー&エンゲラー 4:19 6:12 6:47 6:43
反田恭平&務川慧悟 4:24 6:17 7:45 6:01
清水和音&菊地裕介 4:28 6:10 7:48 6:08

第4曲「タランテラ」の演奏時間順にソートしました。

序奏 ワルツ ロマンス タランテッラ
アルゲリッチ&フレイレ1982 3:28 5:02 6:37 5:05
アルゲリッチ&フレイレ2003 3:32 5:29 7:01 5:22
アルゲリッチ&ラビノヴィッチ 3:35 5:27 7:05 5:32
ルデンコ&ルガンスキー 3:54 5:20 7:15 5:36
トリフォノフ&ババヤン 3:41 5:42 7:10 5:37
関本昌平&ガヴリリュク 4:04 5:58 6:52 5:46
反田恭平&務川慧悟 4:24 6:17 7:45 6:01
清水和音&菊地裕介 4:28 6:10 7:48 6:08
ベレゾフスキー&エンゲラー 4:19 6:12 6:47 6:43

テンポが速いからどうの、遅いからどうのと申し上げるつもりはまったくありませんが、アルゲリッチの演奏の速さは群を抜いています。
音は痩せることなくぎっしり詰まっていますから、やはり「神」だなと再認識しました。そのアルゲリッチにぴったりのアンサンブルのやりとりを聴かせるパートナーも素晴らしいですね。

反田さんと務川さんのデュオでは、冒頭の音の厚みと色彩感、ゴージャスな音楽と若さ溢れるエッジの効いたスピード感(テンポが速いという意味ではなく)が素晴らしく、二人の息もピッタリで飛び抜けた演奏になっていると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋

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