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昭和の吹奏楽、今回は1978年全日本コンクールで女子高校として初めての金賞を受賞、そのあと約10年間にわたってその颯爽とした演奏を聴かせてくれた福岡県の中村学園女子高校です。
2007年12月18日「第55回全日本吹奏楽コンクール」
(前略)
今回のコンクールでは女子高2校が金賞を受賞されました。
中村学園女子高や就実高が初めて全日本に登場した昭和50年代とは異なり、メンバーの中に男子を見つけることの方が難しい現在では、こういった区分は無意味かも知れません。
「女性には吹奏楽はできないと(審査員に)言われたのが悔しくて」という当時の中村学園の生徒さんの手記は今では信じられないことでしょう。
2008年4月22日「エスパナ」
(前略)
そして、筆者の最も印象に残っている演奏は中村学園女子高のもの。
この年は幸運にも普門館で高校の部を通して聴く機会に恵まれて、弘前南・秋田南・浜松工・玉川学園・中村学園女子・前橋商と6連続金賞団体の強烈な個性が光る演奏の中で耳にしたものです。
「女性に吹奏楽はできない」と云われたあの時代に、「何を云っているんだ、バカ野郎ども!」と渇を入れんばかりに颯爽とした演奏。
女性らしい繊細さを発揮したチャーミングですっきりとした音楽を作っていて、所謂この曲のスタンダードとはやや異なるアプローチかとは思いますが、そんなことを思うか思わないかのうちにあっという間に終わっていたという記憶があります。
特に終曲のクレッシェンドからフォルテッシモは圧巻で、そこまでじっと貯めた若いエネルギーを良い意味で発散していました。
このエンディングは今でも筆者のお気に入りです(オケではまずない)。
その部分まで全く違った音楽を作っていた就実高の演奏も、何故かここだけは中村学園そっくりで何か影響でもあったのかと勘繰ってみたりして。
2018年12月14日「パリの喜び」
筆者がこの曲を初めて聴いたのがまたまた吹奏楽で、86年全日本の中村学園女子高校による演奏でした。
この年はたまたま後輩たちも出場していたこともあり、今や懐かしの普門館でライヴで聴きました。
前半最後から2番目に登場した中村学園の演奏に会場は沸きに沸きました。
少し前に埼玉栄高校のダフクロの演奏があり、久々の吹奏楽版ダフクロに沸きましたが、それに勝るとも劣らない興奮の坩堝でした。
(中略)
以降、この曲は人気曲にもなりましたが、このチームなみの興奮を伝えてくれる演奏にはお目にかかっていません、残念ながら。
音源など
ポップス変奏曲「かぞえうた」
祝典序曲
幻想曲「幼い日の想い出」
狂詩曲「スペイン」
吹奏楽のための序曲「南の島から」
歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
イリュージョンー幻想ー
スペイン奇想曲
吹奏楽のためのインヴェンション第1番
イタリア奇想曲
シンフォニエッタ
バレエ組曲「ロデオ」より
ホップ・ステップ・マーチ
バレエ組曲「コッペリア」より
コンサート・マーチ「テイク・オフ」
バレエ組曲「パリの喜び」より
マーチ「ハロー・サンシャイン」
バレエ組曲「眠れる森の美女」より
(1982年ウィーン世界青少年音楽祭)
第2組曲より
スラブ行進曲
まとめ
古くは40年ほど前の演奏ですが、毎回活き活きと颯爽とした素晴らしい演奏を聴かせていたことを思い出します。
ウィーン世界青少年音楽祭に出場して以降、アンサンブルに一層磨きがかかり、特に1984年以降は、バレエ音楽の楽しい演奏で会場を沸かせました。
コンクールを始め、学校吹奏楽のあり方が云々されていますが、生徒さんたちが音楽の素晴らしさを味わえる環境を大切に考えていただきたいと願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋
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