ピアニストの務川彗悟さんの2020年度の演奏活動は、中国ウイルス騒動の影響で軒並み延期のやむなしとなりました。
そのなかでも当初2020年4月9日に予定されていた東京公演は、いったん8月27日に延期となりましたが、ホールの使用可能席数の関係もあり日程を再度変更、プログラムもご本人の意向も踏まえて変更の上、9月11日に昼夜2公演として実施されることになっています。
もう間際に迫ってしまいましたがその内容について見ていきますので、最後までよろしくお願いいたします。
2020年度当初スケジュール
2019年末に発表されていた2020年度の主なスケジュールは次の通りでした。
2020/04/03 岐阜バロー文化ホール 務川慧悟ピアノ・リサイタル(多治見)
2020/04/04 愛知ゆめたろうプラザ響きホール 孤高の志~色彩豊かな表現とあふれるエネルギー~
2020/04/07 東京東京文化会館大ホール ロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクール ガラ・コンサート
2020/04/09 東京浜離宮朝日ホール 務川慧悟ピアノ・リサイタル(東京)
その後、中国ウイルスへの対応から次の通りのスケジュールに変更されました。
2020/09/07 【2020/04延期公演】東京東京文化会館大ホール ロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクール ガラ・コンサート
2020/08/27 【2020/04延期公演】東京浜離宮朝日ホール 務川慧悟ピアノ・リサイタル(東京)
2020/08/28 【2020/04延期公演】大阪東大阪市文化創造館 務川慧悟ピアノ・リサイタル(東大阪)
2021/01/31 【2020/04延期公演】岐阜バロー文化ホール 務川慧悟 ピアノ・リサイタル〈多治見〉
2021/02/06 【2020/04延期公演】愛知ゆめたろうプラザ 孤高の志~色彩豊かな表現とあふれるエネルギー~
東京公演と大阪公演の再延期と公演内容の変更
変更後のスケジュールのうち、8月27、28日に予定されていた東京、大阪公演は再延期、プログラムを変更して実施されることになりました。
202009/11 東京浜離宮朝日ホール 13:15開場 14:00開演 務川慧悟ピアノ・リサイタル〈昼公演〉
202009/11 東京浜離宮朝日ホール 18:15開場 19:00開演 務川慧悟ピアノ・リサイタル〈夜公演〉
202012/24 【8/28延期公演】東大阪市文化創造館 ジャトーハーモニー小ホール 18:30開演 務川慧悟 ピアノ・リサイタル2020(東大阪)
HPに発表された務川さんのメッセージを転載します。
務川慧悟さんのメッセージ
4月より延期となり、東京と大阪にて8月末に予定していたリサイタル2公演を、熟考と討議の末、再度延期させて頂くことが決まりました。近日の新型コロナウイルス感染の広がり加え、私自身の旅程の事情も鑑みて、出来る限り遅い日程に再度組み直すことが望ましいとの判断となったためです。8月末に予定されていた公演を楽しみにして下さっていた方には、大変に申し訳ありません。
尚、この度の延期に際しまして演奏予定曲目も、自宅で過ごした長い時間を経て「今弾かなければ」と信じるに至った音楽があり、私自身の強い希望により変更を加えさせて頂いています。皆様に私の素晴らしい演奏を…となかなか自身で言うことなどできませんが、しかしこの約1時間の音楽がどれも余りに素晴らしく密度の濃いものであり得ることを、全くもって信じています。(転載終)
9月11日 浜離宮朝日ホールでの公演は、休憩無しの70分プログラム、以下のものへと止むを得ず しかし僕自身の強い希望もあって変更を加えた上で、14時と19時の2公演に分けさせて頂きました。 pic.twitter.com/bVcpVyxVLQ
— 務川 慧悟 Keigo MUKAWA (@keigoop32) August 15, 2020
東京公演/大阪公演プログラム
改めて発表されたプログラムは次の通りになっています(⭐️印は今回新たに加えられた作品です)。
⭐️ベートーヴェン:ピアノソナタ第30番 ホ長調 Op.109
デュサパン:エチュード第5番
シューマン:子供のためのアルバム Op.68より 第30番(無題)
ショパン:バラード第1番 ト短調 Op.23
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガより 第15番 変ニ長調
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 ニ短調 Op.42
ちなみに、当初プログラムは以下のようになっていました(🆑印は今回プログラムから外れた作品)。
🆑ヘンデル:シャコンヌ ト長調 HWV435
🆑ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
デュサパン:エチュード 第6番
🆑ブーレーズ:アンシーズ(2001年版)
🆑ショパン:ボレロ ハ長調 Op.19
ショパン:バラード 第1番 ト短調 Op.23
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガより 第15番 変ニ長調
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 ニ短調 Op.42
オリジナルのプログラムからヘンデルのシャコンヌ、ラヴェルの高雅で感傷的なワルツ、ブーレーズのアンシーズとショパンのボレロが外れ、ベートーヴェンの30番ソナタが新たに加えられています。ベートーヴェンイヤーということ、バッハのゴルトベルクに通じるものがあるということなどから選曲されたのかも知れませんね。
務川彗悟20200911東京公演
(8月26日19:00現在、昼夜公演ともに座席はありました)
近況など
2020年8月初めからほとんどツイートもされていませんでしたが、フランスとポーランドでリサイタルをなさったようです。
大変短いのですがポーランドとフランスに来ています。順に報告してゆこうかと…まずはポーランドのクラコフでのリサイタル、既に終えました。なんと、ポーランド最古の美術館チャルトリスキ美術館にて!
リハーサルで動画もちょっと撮ったので、(下手じゃなかったら!)また載せます。 pic.twitter.com/6nh4hvaM4Y— 務川 慧悟 Keigo MUKAWA (@keigoop32) August 17, 2020
そして、北フランスに来ています!「マクロン大統領の別荘もあるんだね!」で有名な(違うか、でもフランス人にとってはそう)、海沿いの街ル・トゥケです。
これからリサイタルなので、海を見ています。理由になっていないか⁉︎いえ、大切なんです! pic.twitter.com/zEH6UfgTQN— 務川 慧悟 Keigo MUKAWA (@keigoop32) August 19, 2020
2台ピアノ公演を終えて渡欧、東京でのロン・ティボーのガラに間に合うように帰国されたのでしょう。
移動先、そして帰国後の隔離と大変だったのではないでしょうか(ポーランドとフランスは別個に必要?)。
しばらく自宅隔離期間が続きますし、色々なところで折にふれ、何となく撮っておいた演奏動画も気付けば溜まっていましたから、今日からしばらく毎日演奏動画を投稿してゆきます。
— 務川 慧悟 Keigo MUKAWA (@keigoop32) August 24, 2020
また、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」のピアノソロ編曲版が出版されました。
日本のみならず世界でも大活躍の務川慧悟(@keigoop32)さんがピアノ独奏用に編曲した「マ・メール・ロワ」(作曲:ラヴェル)が待望の出版です!
ラヴェル/務川慧悟 編曲:「マ・メール・ロワ」(ピアノ独奏)
序文:務川慧悟
運指:務川慧悟
詩・日本語訳:務川慧悟https://t.co/m1a5MTqEs2 pic.twitter.com/nPT52DjKDi— Muse Press LLC / 合同会社ミューズ・プレス (@_Muse_Press_) July 23, 2020
僕は最初のサイン版は入手できませんでしたが、キャンセルが出て最後に滑り込みました。
なお、現在はサインなし版のみ入手可能です。
ラヴェル/務川彗悟編 マ・メール・ロワまとめ
紆余曲折はあったものの、ホールでのリサイタルが開催の運びとなったことは嬉しいですね。
オンラインは手許がアップされるなどホールでは得られないメリットも多くありますが、個人的にはここのところオンラインでたくさんの素敵な音楽を聴いて、やはりホールで聴きたいという思いが強くなりました。
急な日程変更でもありスケジュール調整も大変ですが、まだチケットもあるようですからホールで務川さんの音楽を一緒に味わいましょう!
👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋
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