【ピアノ】ニッポン放送「新日鉄コンサート」 安川加壽子のショパン、ドビュッシー、シューマン

ピアノ
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安川加壽子さんの生誕100年にあたって出版された「蘇る 安川加壽子の「ことば」」(青柳いづみこ編)についてお話したときに、生誕100周年記念で何らかの録音が復活しないものかと書きました。

偶然ですが、このたびニッポン放送の「新日鉄コンサート」シリーズでの演奏CDが発売されました。

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蘇る 安川加壽子の「ことば」青柳いづみこ編

内容については、こちらの記事にまとめています。

安川加壽子さんについて

1922年 兵庫県神戸市(東灘区深江)生まれ

生後14ヶ月で外交官のお父さまの仕事で一家でパリに渡り、お母さまのピアノレッスンの流れで3歳からピアノを始める

1932年 パリ音楽院入学(10歳)
1937年 パリ音楽院首席卒業(15歳)

1939年 第二次世界大戦勃発により帰国

17歳で日本に帰国
1944年 安川貞男と結婚(旧姓「草間」)
東京大空襲によりピアノと楽譜焼失

1952年 東京藝術大学音楽学部ピアノ科教授就任

「メトードローズ」「ピアノのテクニック」「ABC」「ラジリテ」など出版
ラヴェル、ドビュッシーなど多くの作品を日本初演

ショパン、ロン=ティボー、ジュネーブ、エリザベート、クリーヴランド、スペイン・ハエン、サンタンデール、浜松など国際ピアノコンクールの審査員を務める

1967年 フランスレジオンドヌール勲章シュバリエ

1993年 勲二等瑞宝章叙勲
1994年 文化功労者として顕彰
1996年  フランス国パルム・アカデミック勲章コマンドール章受賞
1996年 74歳で永眠

門下生は田中希代子、青柳いづみこ、平尾はるな、浜口奈々、岡本愛子、井上二葉、堀江真理子、秦はるひ、多美智子、菅野潤、三舩優子、高良芳枝、重松正大など(敬称略)

ニッポン放送「新日鉄コンサート」シリーズ

ニッポン放送「新日鉄コンサート」シリーズ – 安川加壽子のショパン、ドビュッシー

モーツァルト:
ロンド イ短調K.511、変奏曲イ長調K.anh137
ドビュッシー:前奏曲集第2巻~枯葉、ビーニョの門、ヒースの草むら、花火
ショパン:
前奏曲Op.28~第7・8・15・16・17・22・23・24番、華麗なる大ワルツOp.18、英雄ポロネーズOp.53、ノクターン変ホ長調Op.9-2
ショパン演奏について(安川加壽子の肉声)

安川加壽子(ピアノ)

1970年4月5日放送(モーツァルト、ドビュッシー)、8月9日放送(ショパン)

発売元のキングインターナショナルの資料を引用します。

(引用始)
物凄い指回りと説得力。
安川加壽子の絶品ショパンとドビュッシー

ニッポン放送で1955年から2005年まで続き、音楽ファンから支持を受けていた「新日鉄コンサート」(1970年まではフジセイテツ・コンサート)。既成のレコードを放送するのでなく、内外の名演奏家の実演を公開収録する趣旨だったゆえ、貴重音源が多数作られました。

安川加壽子は広いレパートリーを持っていましたが、とりわけショパンとドビュッシーは絶品とされ彼女のトレードマークの感がありました。それを貴重なライヴで体験できます。

まず驚かされるのはショパン作品のテンポの速さ。フランス風なエレガンスのイメージから想像できない驚異的な指回りと情熱で激しい演奏を聴かせてくれます。

ショパン演奏についての語りも貴重です。

モーツァルトも美演。あまり聴く機会のない「変奏曲イ長調K.anh137」は名作クラリネット五重奏曲の終楽章のピアノ版。愉悦感に満ちた味わい深いひとときを堪能できます。(引用終)

2022年10月20日発売

ニッポン放送「新日鉄コンサート」シリーズ – 安川加壽子のシューマン

シューマン:謝肉祭Op.9、ピアノ五重奏曲変ホ長調Op.44

安川加壽子(ピアノ)
ディヒタン・クィンテット(ピアノ五重奏曲)
日高毅、市原利彦(ヴァイオリン)
菅沼準二(ヴィオラ)
服部義夫(チェロ)

1962年12月1日放送(謝肉祭)、1970年5月3日放送(五重奏曲)

発売元のキングインターナショナルの資料を引用します。

(引用始)
超貴重!
安川加壽子の「謝肉祭」の音源が残っていた!!

ニッポン放送で1955年から2005年まで続き、音楽ファンから支持を受けていた「新日鉄コンサート」(1970年まではフジセイテツ・コンサート)。既成のレコードを放送するのでなく、内外の名演奏家の実演を公開収録する趣旨だったゆえ、貴重音源が多数作られました。

今回は今年(2022年)に生誕百年を迎えた安川加壽子の貴重な記録が日の目を見ます。それも彼女唯一の録音となるシューマンの「謝肉祭」とピアノ五重奏曲というのが驚き。

安川加壽子は生後1歳で家族と渡仏、パリ音楽院でラザール・レヴィに師事。1939年に帰国後は演奏活動と教育活動で日本のピアノ音楽界に多大な貢献をしました。偉大な業績のわりに現時点でその芸術を味わえる音源は多くありません。

シューマンの名作2篇は、40代の安川の若々しさみなぎる推進力に圧倒され感動させられます。(引用終)

2022年10月20日発売

まとめ

書籍「蘇る 安川加壽子の「ことば」」に関する記事では「とても残念なのは、現在入手できるCDが少ないことで、ドビュッシーの4枚組やショパン名曲集(文化功労賞顕彰記念)も簡単には手に入らないようです」として、生誕100周年を記念してこれらのアルバムが復活すると良いですね、と書きました。

今回貴重な50〜60年前の録音をキングレコードさんが復活させてくれました。
安川さんのとても魅力的な演奏を今聴くことができるのはとても幸せなことだと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋

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