【吹奏楽/昭和の吹奏楽/音源あり】青森県立弘前南高校吹奏楽部

昭和の吹奏楽
スポンサーリンク

いつもこのブログ「音楽徒然草」をお読みいただきありがとうございます。

出雲一中、島根県立川本高に続き、昭和のスクールバンドシリーズ第3弾として、今回は青森県立弘前南高校に関する記事について加筆修正、音源なども加えてまとめました。

スポンサーリンク

2006年3月26日 青森県立弘前南高校吹奏楽部

おそらく昔からの東北の相当な実力校が、斉藤久子先生という指導者を得て全日本の舞台へ。

吹奏楽のためのバーレスク/コープランド:エル・サロン・メヒコ

ジュビラーテ/カバレフスキー:組曲「道化師」から プロローグ、ギャロップ、パントマイム、スケルツォ、エピローグ

フェリスタス/ドビュッシー:小組曲から小舟で、バレエ

そして、変わって斉藤聖一先生が指揮者となりました。

吹奏楽のための序曲「南の島から」/フォーレ:ドリー組曲から子守唄、ミ・ア・ウ、スペイン舞曲

東北地方の民謡によるコラージュ/シャルパンティエ:イタリアの印象からラバに乗って、山の頂にて

フォーレ:ペレアスとメリザンド全曲、熊蜂の飛行(5金特演)

全日本コンクールではすべて金賞受賞、そして5年連続金賞受賞による特別演奏を披露されました。

訓練された音とくっきりとした輪郭を持った力強く明るいそして艶やかなサウンド、それぞれの楽曲に対して真摯に向かい合ってなされる解釈と自己主張、今聴いてもあの明るい音楽が蘇ります。

指導者が変わってからは、選曲によるのかも知れませんが、しなやかさも兼ね備えてきました。

全体に、今の高校の部では絶対ないような細かいミスも垣間見えるのですが、安全運転するよりも、主張の感じられる演奏に非常に共感を覚えます。

フェリスタスと小組曲は筆者が初めて普門館で聴いた全日本でした。

この年はともかく凄いことになっていて、朝イチの市立川口/二つの交響的断章を皮切りに、秋田南/矢代交響曲、前橋商/木挽歌、中村学園/エスパナ、銚子商/サロメと息を呑むような演奏の連続だった中でも、その個性が光った演奏でした。

そんな中で、わぁ~っ!と驚くような選曲ではなく、どちらかというと地味な曲なんだけれども、そこで光るものを奏でていたのを想い出します。

組曲「ドリー」

3年連続金賞で迎えた4年目は指揮者が替わり、課題曲「南の島から」に対して自由曲はフォーレの組曲「ドリー」を合わせてきました。

明るく力強いサウンドと音楽が持ち味のこのチームが、フォーレをどう料理するのか興味津々だったわけですが、子守唄と猫では明るい音色はそのままに、霧の中から光が射してくるようなサウンドで、そしてスペイン舞曲では明るさを前面に出してくるという心憎い音楽づくりで、新しい時代の幕開けにふさわしい素晴らしいものでした。

この年の課題曲、吹奏楽のための序曲「南の島から」はそのとっつき易さとは裏腹に「聴かせる」ことが難しい曲で、却って散漫になってしまう演奏が多かったように思います。

名門の弘前南といえどもスタートは必ずしも万全とはいえず、中間部では音が合わなかったりと「らしくなさ」も感じたのですが、再現部の前の「ヤァ!」という素晴らしい掛け声が音楽に生気を与え生き返ったのでした。

BJ誌の汐澤先生の講評にもマイナススタートからプラスを取り返した珍しい例として記載がありました。

組曲「ペレアスとメリザンド」作品80(フォーレ)~弘前南高校

弘前南高校吹奏楽部が5年連続金賞受賞後、1982年の特別演奏で採り上げた「ペレアスとメリザンド」。

「青い鳥」で有名なモーリス・メーテルリンクの戯曲の劇付随音楽を組曲にしたもので、高校生にとってこのストーリーは少々早熟っぽい気もしますが、翌1983年には中学生が「サロメ」を演奏しています。

同じフォーレでもこの前々年に演奏された「ドリー」とはやや異なり、かなり「じっくり熟成感」が強く、「Ⅱ.糸を紡ぐ女」と「Ⅲ.シシリエンヌ」でややほっとさせられるものの、演奏する方はもちろん、聴くものにとっても約20分間の緊張を強いる過酷な組曲だと思います。

筆者の勝手な理解の披瀝をお許し願えるのであれば

久子先生の時代の「木管・金管各々を積み上げることによって作られた明るく輪郭の明確なサウンド」から、聖一先生の時代の「木管・金管のブレンドされた明るいながらも霧に包まれたやや幽玄なサウンド」と変化することによって可能になった選曲なのかも知れません。

「Ⅰ.前奏曲」ではやや音に濁りもあり安定さを欠くものの、徐々に本来の実力が発揮され、低音木管からサックス・クラリネットで基礎固め、分厚いフルートが味付けをした実に素適なサウンドを基調として、情感豊かにしっとりとした歌で聴くものを惹きこみ、「Ⅳ.メリザンドの死」では悲劇的なエンディングを見事に描ききりました。

続くアンコールと見紛うほどの「熊蜂の飛行」も鮮やかな好演でした。

音源など

吹奏楽のためのバーレスク

コープランド:エル・サロン・メヒコ

ジュビラーテ

カバレフスキー:組曲「道化師」から プロローグ、ギャロップ、パントマイム、スケルツォ、エピローグ

フェリスタス

ドビュッシー:小組曲から小舟で、バレエ

吹奏楽のための序曲「南の島から」

フォーレ:ドリー組曲から子守唄、ミ・ア・ウ・スペイン舞曲

シャルパンティエ:イタリアの印象からラバに乗って、山の頂にて

フォーレ:ペレアスとメリザンド全曲

リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行

まとめ

いずれも40年ほど前の演奏ですが、弘前南高校の個性が存分に発揮された素晴らしい演奏だと思います。

コンクールを始め、学校吹奏楽のあり方が云々されていますが、生徒さんたちが音楽の素晴らしさを味わえる環境を大切に考えていただきたいと願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋

コメント

タイトルとURLをコピーしました