【ピアノ】ロン・ティボー・コンクール2019ピアノ部門 ガラ・コンサート

ピアノ
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2019年度ロン・ティボー・クレスパン国際コンクールピアノ部門のガラ・コンサートは、当初2020年4月に予定されていましたが、中国ウイルス騒ぎの影響によって延期され、会場と指揮者を変更して9月7日に開催されました。

このコンクールでは第1位が三浦謙司さん、第2位が務川彗悟さんで、ピアノ部門では12年ぶりの優勝、そして1位、2位独占は史上初の快挙となりました。今回のガラ・コンサートでは、この二人によるコンクール本選決勝で演奏されたコンチェルトに加えて、2台ピアノのためのコンチェルトが演奏されました。

今回はコンクールの簡単な振り返り、そしてガラ・コンサートの模様について見ていきます。
最後までよろしくお願いいたします。

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ロン・ティボー・クレスパン国際コンクール

このコンクールは「ロン・ティボー国際コンクール」として、1943年にヴァイオリン奏者のジャック・ティボーとピアニストのマルグリット・ロンによって創設されました。
名称は、2011年から声楽部門が加わったことにより、レジーヌ・クレスパンの名前も含め「ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール」とされています。

古くはピアノ部門とヴァイオリン部門が同時に実施されていましたが、財政難からピアノ部門とヴァイオリン部門が交互に行われる方式に変更されています。2019年はピアノ部門が開催されました。

歴代のピアノ部門入賞者

清水和音(1981年優勝)
横山幸雄(1989年3位)
野原みどり(1992年優勝)
梯 剛之(1998年2位)
田村 響(2007年優勝)
實川 風(2015年3位)

2019年度コンクール ピアノ部門

2019年度のコンクールピアノ部門は、予選参加者43名(当初エントリーは50名)のうち12名がセミファイナルに進み、その中から6名が本選に進みました。

本選は、コンチェルトのみが演奏される他のコンクールとは異なり、1時間のソロ・リサイタルとコンチェルトという構成になっています。

本選ーソロリサイタル

以下の作品の演奏が求められています。

ミカエル・ジャレルのピアノソロ作品(5〜8分)
ドビュッシーあるいはラヴェルのピアノソロ作品(10分以上)
自由曲(参加者選定、単一楽章のみの演奏は不可)

本選ーコンチェルト

参加者があらかじめ以下の中から選択した2曲の中から、本選進出者の発表後に審査員から指定された曲を演奏します。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491
ショパン;ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 Op.103「エジプト風」
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz. 119

2019年度ピアノ部門の結果

優勝 三浦謙司(日本)
2位  務川慧悟(日本)
3位  Zhora SARGSYAN(アルメニア)
4位  Jean-Baptiste DOULCET(フランス)
5位  Alexandra STYCHKINA(ロシア)
6位  Clement LEFEBVRE(フランス)

三浦さんと務川さんの本選演奏曲

三浦謙司プログラム

ジャレル:Étude第2番
モーツァルト:ピアノソナタ第9番ニ長調 K.311
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
リスト:ダンテを読んで

ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調

1er Prix Concours Long-Thibaud-Crespin Piano 2019 : Kenji Miura (Chopin, Concerto n°2)

務川彗悟プログラム

ジャレル:Étude第2番
バッハ:パルティータ第2番ハ短調 BWV826
ラヴェル:組曲「鏡」

サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 Op.103「エジプト風」

Long-Thibaud-Crespin Piano 2019 : Keigo Mukawa (Saint-Saëns, Concerto n°5)

ガラ・コンサートの模様

日時:2020年9月7日(月)19:00開演
会場:Bunkamura オーチャードホール


(出典:オーチャードホールHP)

プログラム

サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 Op.103「エジプト風」(ピアノ:務川慧悟)
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21(ピアノ:三浦謙司)
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365(ピアノ:三浦謙司、務川慧悟)

指揮:広上淳一(4月公演予定時は下野竜也)
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団

モーツァルトの2台ピアノ協奏曲の参考音源です。
ラローチャとプレヴィン(弾き振り)による演奏(1993年)。

モーツァルト: 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 ラローチャ, プレヴィン 1993

演奏の模様

今回もオンライン配信を実況で視聴しました。

務川さんのピアノはスタインウェイ。朝の草原を思わせる第1楽章は、冒頭から粒立ちの揃った美しいピアノのパッセージが光っていました。乾いた爽やかな空気が舞っているかのような演奏。直接的にエジプトを想起させる第2楽章では、太陽の光のような分厚い和音が響き、中間部ト長調では美しいメロディが叙情性豊かに歌われていました。エキゾチックな和音も印象的。広上さんのオーケストラはピアノに優しく寄り添っていました。第3楽章は若いエネルギーを伴ったスピード感溢れる見事さで、冷静に見える務川さんの「熱さ」を感じました。個人的には、ラストはもっとハジけても良かったかなと。広上さんのタクトだし。

三浦さんもスタインウェイですが、個人的な印象としてはややピリオドっぽく調整されていたような気がします。キラキラした音ではなく、木の質感を感じさせるような素朴な響き(渋めのサウンド)の中で、ときおりキラリと光る音がとても印象に残りました。伸びのある音で抒情豊かに歌われていてとてもロマンティック。この曲の良さを存分に楽しみました。

最後に演奏されたモーツァルトは2台ピアノと弦楽5部、オーボエ、ファゴット、ホルンのみの編成。モーツァルトは数少ない楽器を上手に操って曲を作っているなと改めて認識しました。コンチェルトの演奏ではかなりお二人の違いを感じましたが、この曲では響きもタッチもとても心地良く揃っていて、洒落っ気と美しさが存分に表現されていました。ディヴェルティメントを聴いているかのような清々しさ。2人で奏されたカデンツも見事で、ラストにふさわしい素敵な演奏でした。

「つぶやき」など

まとめ

半年間のお預けを喰らってしまいましたが、待った甲斐のあったコンサートで演奏後ホールも沸いていたようです。

正直ホールで聴きたいという部分もありますが、二人のピアニストの個性を十分に感じることができましたし、休憩時間のトイレの心配もなく、自由に時間を使うこともできることなど、個人的にはオンライン配信の聴き方も定着してきたように思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

👍 🎹とともに 🎼とともに 🤞
👋掰掰👋

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