【ピアノ】アルゲリッチがハンブルグでショパンの3番ソナタを弾いた!

ピアノ
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1983年からソロリサイタルは開催していないというアルゲリッチがショパンのピアノソナタ第3番で弾いている動画がアップされています。

この僕ですら彼女がソロを弾いてブイブイ言わせているところをそんなに観ていません。いつでも聴けると思っていたら、本当に弾かなくなってしまって「おやおや」と思いつつも「いつか弾いてくれるのでは?」と期待しつつ、今を迎えてしまいました。

ホールはハンブルグ交響楽団の本拠地ライスハレで、このご時世ですのでもちろん無観客でした。だからこそ彼女は弾いたのかも知れませんが、どうやって説得したのか興味がありますよね。

僕の頭の中ではショパンコンクール優勝時の画像の印象がまだまだ強い彼女も79歳。そのアルゲリッチのショパンのピアノソナタ第3番の音源についてもおさらいしてみましょう。

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ショパン:ピアノソナタ第3番ロ短調作品58

この作品は、葬送行進曲でも有名な前作から5年後の1844年に作曲されました。翌1845年に出版されて、E・ドゥ・ペルトゥイ伯爵夫人に献呈されました。

曲は4楽章で構成されています。

第1楽章 アレグロ・マエストーソ ロ短調 4分の4拍子 ソナタ形式
第2楽章 スケルツォ モルト・ヴィヴァーチェ 変ホ長調 4分の3拍子
第3楽章 ラルゴ ロ長調 4分の4拍子 三部形式。
第4楽章 フィナーレ プレスト・マ・ノン・タント ロ短調 8分の6拍子 ロンド形式。

アルゲリッチの音源

このエントリーのアイキャッチに使った、オリヴィエ・ベラミーの「マルタ・アルゲリッチ 子供と魔法」巻末の「マルタ・アルゲリッチ・ディスコグラフィー」によると、この曲の録音記録は以下の通りになっています。

1965年 6月23、24、27日 ロンドン アビーロード第1スタジオ EMI


1967年 1月15~17日 ミュンヘン ブレーナーザール DG


1967年 3月15日 ベルリン 音楽大学 DGライヴ
1967年12月20日 ダラス マクファーリン・オーディトリアム ライヴ

これらの中で最も早く世に出たのは1967年1月のドイツ・グラモフォン(DG)の録音の方です。ショパンコンクール優勝直後の1965年に、先にEMIがあのアビーロードで録音したところ、実はアルゲリッチがDGとアルバム3枚の専属契約を結んでいたためお蔵入り、34年後の2001年に「幻のショパン・レコーディング1965」としてようやくリリースされました。

このあたりの経緯については、2020年1月に出版された本間ひろむさんの「アルゲリッチとポリーニ」(光文社新書)にも詳しいので、ご覧になってみてくださいね。

2020年6月ハンブルグでの演奏

このインスタグラムを始め、ツイッターやフェイスブックなどでも世界中にこのニュースが流れたようです。

Марта Аргерих Шопен Соната 3 アルゲリッチ ショパン:ピアノソナタ第三番 아르헤리치 피아노 소나타 3번 나단조 작품번호 58

艶と伸びのある素晴らしい音・サウンドで、若い頃よりも空間に羽ばたいているかのような自由を感じさせる魅力的な演奏ですよね。それを自宅の中でくつろぎながら聴けるのだから、こんな幸せなことはないと思っています。

これで79歳。
まさに「神」ですね。

ところで、これは教えていただいたことなのですが、この曲の第1楽章の冒頭の右手の5つ目のファ#を、アルゲリッチは左手でまず取ってから右手で押さえ直しています。

ショパンの指定はもちろん右手なのですが「このほうが音を外さなくていい」からこのように弾いているのだそうです。

ピアノの先生に言ったら「それはアルゲリッチだから良いのよ」と返されるでしょうね。
その昔「それはグールドだから」とか「それはホロヴィッツだから」と言われたように。

まとめ

なかなか前を向いたり、上を向いたりすることが難しいこのご時世に、こんなに素敵な音楽が聴けるのは本当にラッキーだとしか言いようがありませんね。逆に、このご時世だからこそ彼女は弾いてくれたのかも知れません。

動画で見る限り体調が悪いようには見えませんでしたが、かねて長い間闘っている病魔が気になります。ソロを弾くことはなくとも、元気なその姿をずっと見ていたいと思います。

なお、アルゲリッチはどうしてソロを弾かないのか?については、青柳いづみこさんの「ピアニストが見たピアニスト」に詳しいです。

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