1994年度全日本吹奏楽コンクール大学の部は、北海道1 東北1 関東2 東京1 北陸1 東海1 関西1 中国1 四国1 九州1 の計11団体が出場しました。
課題曲は4曲で全部門共通ですが、第41回大会から西暦奇数年はすべてマーチ、偶数年はマーチ以外の作品となりました。
また、課題曲の種別がアルファベットのA~Dからローマ数字のI~IVへ変更されました(課題曲の参考音源がカセットテープからCDへと変更されたことによるものだそうです)。
前年度まで5年連続金賞を受賞した近畿大学が特別演奏を行いました。
第42回(平成6年度、1994年)全日本吹奏楽コンクール
開催日時 1994年10月22日
開催場所 アクトシティ浜松
課題曲 I・IVが連盟委嘱作品、II・IIIが朝日作曲賞受賞作品。
課I : ベリーを摘んだらダンスにしよう (間宮芳生)
課II : パルス・モーションII (川崎美保)
課III : 饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽 (田村文生)
課IV : 雲のコラージュ (櫛田胅之扶)
出場団体(自由曲、指揮者)と審査結果一覧
01 関東代表 神奈川大学 指揮 : 小澤俊朗 | 🥇金賞 |
課III : 饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽 (田村文生) | |
スペイン狂詩曲 より 祭り :ラヴェル/八田泰一 | |
02 北陸代表 金沢大学 指揮 : 石黒厚雄 | 🥉銅賞 |
課II : パルス・モーションII (川崎美保) | |
コンテスト・マーチ「マーキュリー」 :ヴァン=デル=ロースト | |
03 中国代表 広島大学 指揮 : 西川慎也 | 失格 |
課I : ベリーを摘んだらダンスにしよう (間宮芳生) | |
バレエ音楽「シンデレラ」より :プロコフィエフ/川上修一 | |
04 四国代表 詫間電波工業高等専門学校 指揮 : 三崎幸典 | 🥉銅賞 |
課IV : 雲のコラージュ (櫛田胅之扶) | |
歌劇「ジョコンダ」 より 時の踊り :ポンキエルリ/ハンニケン | |
05 東北代表 東北学院大学 指揮 : 淀彰 | 🥈銀賞 |
課IV : 雲のコラージュ (櫛田胅之扶) | |
バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 より ロメオはマキューシオの死に報復を誓う、タイボルトの死 :プロコフィエフ/淀彰 | |
06 九州代表 福岡大学 指揮 : 大倉安幸 | 🥉銅賞 |
課II : パルス・モーションII (川崎美保) | |
ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 :コダーイ/森田一浩 | |
07 東京代表 中央大学 指揮 : 林紀人 | 🥇金賞 |
課III : 饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽 (田村文生) | |
バレエ音楽「白鳥の湖」 より 情景、終曲 :チャイコフスキー/林紀人 | |
08 北海道代表 北海道教育大学函館校 指揮 : 寺中哲二 | 🥉銅賞 |
課II : パルス・モーションII (川崎美保) | |
スキタイ組曲「アラとロリー」より :プロコフィエフ/吉田健 | |
09 関西代表 関西学院大学 指揮 : 泉谷浩志 | 🥈銀賞 |
課III : 饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽 (田村文生) | |
歌劇「はかなき人生」 より 間奏曲、スペイン舞曲 :ファリャ/仲田守 | |
10 東海代表 三重大学 指揮 : 沖公智 | 🥈銀賞 |
課III : 饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽 (田村文生) | |
組曲「イベリア」より トゥリアーナ :アルベニス/沖公智 | |
11 関東代表 文教大学 指揮 : 佐川聖二 | 🥇金賞 |
課III : 饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽 (田村文生) | |
ミシシッピ組曲 より マルディ・グラ :グローフェ/瀬尾宗利 | |
特別演奏 | |
近畿大学 | |
バレエ組曲「シバの女王ベルキス」 :レスピーギ/小長谷宗一 |
金賞が3団体、銀賞が3団体、そして銅賞は4団体、残念ながら失格が1団体という結果となりました。
神奈川大は5年連続13回目の金賞で、2度目の特別演奏の栄誉に輝きました。中央大は2年連続9回目、そして文教大は6回目の全日本出場で初めての金賞を受賞しました。
課題曲は「饗応夫人」が最多の5団体、「パルス」が3団体、「霧のコラージュ」が2団体、そして「ベリーを摘んだら」が1団体によって演奏されました。
音源を探る
神奈川大学
饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽
スペイン狂詩曲 より 祭り
文教大学
ミシシッピ組曲 より マルディ・グラ
近畿大学
バレエ組曲「シバの女王ベルキス」
金賞団体のうち、中央大の課題曲と自由曲、文教大の課題曲の音源は見つかりませんでした。
まとめ
神奈川大は、プログラム1番からホールの雰囲気を変えてしまうほどの演奏でした。緊張感漲る冒頭の入り、そして緻密なアンサンブルを駆使した課題曲、ガラリと変わってスペインの空気を運んできてくれた自由曲、いずれも素晴らしい演奏だったと思います。
文教大の自由曲は、僕らの年代には懐かしい「世界一周ウルトラクイズ」のテーマ曲でした。明るく輝かしいサウンドでノリノリの演奏を披露しています。
特別演奏の近畿大が演奏したのは「ベルキス」の全曲でした。このチームらしい堅牢なサウンドを土台に、多彩な表情の変化を見せる音楽的な演奏を繰り広げました。ラストは明るくパワー溢れる見事なエンディングで会場を沸かせました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Viva! 吹奏楽!
👋掰掰👋
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