1992年度全日本吹奏楽コンクール中学の部は、北海道2 東北3 関東5 東京2 北陸2 東海3 関西3 中国3 四国2 九州3 の計28団体が出場しました。
この大会の課題曲は1976年度から続く全部門共通の4曲となっています。
初出場は習志野市立第四中学校、小平市立小平第六中学校、武生市立武生第二中学校、関城町立関城中学校、小郡町立小郡中学校、都城市立西中学校、東大和市立第三中学校、辰口町立辰口中学校の8校でした。
1991年度まで5年連続金賞を受賞した千葉市立土気中学校が特別演奏を行いました。
第40回(平成4年度、1992年)全日本吹奏楽コンクール
開催日時 1992年11月1日
開催場所 東京普門館
課題曲は4曲で全部門共通、AとCが連盟委嘱作品。
課A : ネレイデス (田中賢)
課B : 吹奏楽のためのフューチュリズム (阿部勇一)
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 (三善晃)
課D : ゆかいな仲間の行進曲 (坂本智)
出場団体(自由曲、指揮者)と審査結果一覧
01 九州代表 中間市立中間東中学校 指揮 : 東一郎 | 🥉銅賞 |
課A : ネレイデス | |
管弦楽のための映像 より 第1楽章、第3楽章 :ドビュッシー/藤田玄播 | |
02 関東代表 前橋市立第四中学校 指揮 : 福島茂直 | 🥈銀賞 |
課A : ネレイデス | |
バレエ音楽「ガイーヌ」 より アイシェの目覚めと踊り、レスギンカ :ハチャトゥリアン/藤田玄播 | |
03 北海道代表 札幌市立平岡中学校 指揮 : 鹿討譲二 | 🥈銀賞 |
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 | |
サルスエラ「人騒がせな娘」 より 前奏曲 :チャピ/松代晃明 | |
04 関東代表 習志野市立第四中学校 指揮 : 石津谷治法 | 🥇金賞 |
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 | |
シンフォニエッタ より IV、V :ヤナーチェク/石津谷治法 | |
05 四国代表 土佐女子中学校 指揮 : 森本直由美 | 🥉銅賞 |
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 | |
アルメニアン・ダンス・パートI :A.リード | |
06 東京代表 小平市立小平第六中学校 指揮 : 緒形まゆみ | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
舞踏組曲 :小倉朗/木村広志 | |
07 東海代表 富士宮市立富士宮第四中学校 指揮 : 杉山佳史 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
交響曲 より第4楽章 :矢代秋雄/近藤久敦 | |
08 東北代表 仙台市立袋原中学校 指揮 : 後藤浩一 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
交響詩「海」 より 風と海との対話 :ドビュッシー/淀彰 | |
09 北陸代表 武生市立武生第二中学校 指揮 : 安立敏章 | 🥈銀賞 |
課D : ゆかいな仲間の行進曲 | |
ディオニソスの祭 :F.シュミット | |
10 東海代表 長野市立柳町中学校 指揮 : 石川武 | 🥈銀賞 |
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 | |
バレエ音楽「ガイーヌ」 :ハチャトゥリアン/林紀人 | |
11 北海道代表 札幌市立琴似中学校 指揮 : 鈴木逸郎 | 🥈銀賞 |
課D : ゆかいな仲間の行進曲 | |
楽劇「サロメ」 より七つのヴェールの踊り :R.シュトラウス/ハインズレー | |
12 九州代表 北九州市立高塔中学校 指揮 : 溝口静雄 | 🥈銀賞 |
課B : 吹奏楽のためのフューチュリズム | |
吹奏楽のための神話(天岩屋戸の物語による) :大栗裕 | |
13 関東代表 関城町立関城中学校 指揮 : 有田隆一郎 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲 より夜明け、全員の踊り :ラヴェル/ブートリィ | |
14 関西代表 京都市立上京中学校 指揮 : 岩城茂夫 | 🥈銀賞 |
課B : 吹奏楽のためのフューチュリズム | |
セント・アンソニー・ヴァリエーション :ヒル | |
15 四国代表 松山市立雄新中学校 指揮 : 白石道明 | 🥈銀賞 |
課A : ネレイデス | |
幻想交響曲 より サバトの夜の夢 :ベルリオーズ/淀彰 | |
16 東北代表 八戸市立湊中学校 指揮 : 長利清人 | 🥈銀賞 |
課A : ネレイデス | |
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲 より夜明け、全員の踊り :ラヴェル/ブートリィ | |
17 東海代表 春日井市立柏原中学校 指揮 : 桐田正章 | 🥈銀賞 |
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 | |
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 :J.S.バッハ/藤田玄播 | |
18 関西代表 宝塚市立宝梅中学校 指揮 : 渡辺秀之 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
吹奏楽のための木挽歌 :小山清茂 | |
19 中国代表 小郡町立小郡中学校 指揮 : 高見明子 | 🥇金賞 |
課D : ゆかいな仲間の行進曲 | |
吹奏楽のための神話(天岩屋戸の物語による) :大栗裕 | |
20 関東支部 千葉県代表 富里町立富里中学校 指揮 : 鬼澤宰 | 🥈銀賞 |
課A : ネレイデス | |
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲 よりパントマイム、全員の踊り :ラヴェル/ブートリィ | |
21 中国代表 出雲市立第一中学校 指揮 : 原田実 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
バレエ組曲「火の鳥」より 序奏、魔王カスチェイの凶悪な踊り、フィナーレ :ストラヴィンスキー/デューカー | |
22 九州代表 都城市立西中学校 指揮 : 片野勝平 | 🥉銅賞 |
課D : ゆかいな仲間の行進曲 | |
スラヴ舞曲 より 第2集 第9番、第10番、第15番 :ドヴォルザーク/近藤久敦 | |
23 中国代表 広島市立宇品中学校 指揮 : 金田康孝 | 🥈銀賞 |
課D : ゆかいな仲間の行進曲 | |
交響組曲「シェエラザード」 より 第4楽章 :リムスキー=コルサコフ/ハインズレー | |
24 東京代表 東大和市立第三中学校 指揮 : 斉藤義夫 | 🥉銅賞 |
課A : ネレイデス | |
交響詩「ローマの祭り」 より チルチェンセス、主顕祭 :レスピーギ/藤田玄播 | |
25 北陸代表 辰口町立辰口中学校 指揮 : 田中一宏 | 🥈銀賞 |
課C : 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」 | |
バレエ音楽「パリの喜び」 :オッフェンバック=ロザンタール/小長谷宗一 | |
26 関西代表 伊丹市立西中学校 指揮 : 永澤譲 | 🥈銀賞 |
課A : ネレイデス | |
スキタイ組曲「アラとロリー」 :プロコフィエフ/永澤譲 | |
27 東北代表 原町市立原町第二中学校 指揮 : 阿部裕治 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
交響詩「海」 より 風と海との対話 :ドビュッシー/淀彰 | |
28 関東代表 船橋市立法田中学校 指揮 : 高橋健一 | 🥇金賞 |
課A : ネレイデス | |
バレエ組曲「火の鳥」より魔王カスチェイの凶悪な踊り、フィナーレ :ストラヴィンスキー/デューカー | |
特別演奏 | |
千葉市立土気中学校 | |
交響曲第1番「指輪物語」より第1楽章魔法使いガンダルフ:ヨハン・デ=メイ ディオニソスの祭:F・シュミット |
金賞が10団体、銀賞が14団体、そして銅賞は4団体という結果でした。
出雲一中が4年連続14回目の金賞、5金特演明けの宝梅中が6回目の金賞を受賞しました。
そのほかの8団体はいずれも初めての金賞受賞となりました。原町二中が4回目、富士宮四中と仙台袋原中が2回目の出場での受賞、習志野四中、小平六中、小郡中と船橋法田中は初出場での受賞で、初出場の8団体の半数が金賞に輝きました。
課題曲では「ネレイデス」が最多の15団体で圧倒的に多く、「クロス・バイ・マーチ」が6団体、「ゆかいな仲間」が5団体、そして「フューチュリズム」が2団体によって演奏されました。
音源を探る
習志野市立第四中学校
仙台市立袋原中学校
八戸市立湊中学校
春日井市立柏原中学校
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
宝塚市立宝梅中学校
吹奏楽のための木挽歌
小郡町立小郡中学校
吹奏楽のための神話(天岩屋戸の物語による)
富里町立富里中学校
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲 よりパントマイム、全員の踊り
出雲市立第一中学校
バレエ組曲「火の鳥」より 序奏、魔王カスチェイの凶悪な踊り、フィナーレ
都城市立西中学校
スラヴ舞曲 より 第2集 第9番、第10番、第15番
広島市立宇品中学校
交響組曲「シェエラザード」 より 第4楽章
東大和市立第三中学校
交響詩「ローマの祭り」 より チルチェンセス、主顕祭
辰口町立辰口中学校
バレエ音楽「パリの喜び」
伊丹市立西中学校
スキタイ組曲「アラとロリー」
原町市立原町第二中学校
交響詩「海」 より 風と海との対話
船橋市立法田中学校
バレエ組曲「火の鳥」より魔王カスチェイの凶悪な踊り、フィナーレ
千葉市立土気中学校
交響曲第1番「指輪物語」より第1楽章魔法使いガンダルフ
ディオニソスの祭
プログラム16番より前の団体はその一部、17番以降の出演団体の音源はすべての音源を掲載しました。
まとめ
宝梅中は「木挽歌」を情感豊かにしっとりと歌い上げています。このチーム独特のソフトで包み込むようなサウンドと相まって、宝梅ならではの演奏を聴かせているのはさすがですね。ネレイデスの不気味さと美しさが絡み合う世界も印象的でした。
出雲一中は「火の鳥」を細かなところまで良く整理、すっきりと仕上げているのは、やはりさすがというほかありませんね。スピード感もあってエッジも効いていて素晴らしいと思います。カットなし聴きたい演奏でした。
そして、特別演奏の土気中の「ディオニソス」。84年に初出場して普門館のみならず全国で話題になった自由曲を今回は全曲演奏。シンコペーションと噛み合わせの面白さを存分に聴かせてくれました。土気中らしい豪快さが存分に発揮されています。僕自身はこの大会の録音の中ではこの演奏を聴いた回数が最多だったと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Viva! 吹奏楽!
👋掰掰👋
コメント
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