【吹奏楽/音源更新】1982/第30回全日本吹奏楽コンクール 中学の部

吹奏楽
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音源情報を更新しました。

1982年度全日本吹奏楽コンクール中学の部は81年度同様、北海道2 東北3 関東3 東京2 北陸2 東海3 関西3 中国3 四国1 九州3 の計25団体が出場しました。

この年の課題曲も1976年度から続く全部門共通の4曲が基本とした路線が踏襲されています。

初出場は、大津市立瀬田中学校、宝塚市立宝梅中学校、那覇市立小禄中学校、札幌市立向陵中学校、四日市市立南中学校、秋田市立秋田南中学校の6校でした。

なお、音源については従来リンクさせて頂いていたアカウントが無効となり、開くことができない音源が多くなってしまい、せっかくご覧頂いたにも拘らずご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。今後はYouTubeに限らずニコニコ動画や手許の資料も活用して、1970年から82年まで順次見直して参りますので、しばらくお時間を頂戴できれば幸甚です。

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第30回(昭和57年度、1982年)全日本吹奏楽コンクール

開催日時 1982年10月31日
開催場所 東京普門館

課題曲は4曲で全部門共通。
課A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
課B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
課C : アイヌの輪舞 (早川博二)
課D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)

課題曲A〜Cはいずれも公募入選作品、Dのみが連盟委嘱作品でした。Aの吉田さんは当時早稲田大学のオーケストラ団員、木下さんは合唱を始め多くの作品の押しも押されぬ作曲家ですが、当時は芸大作曲科卒業直後、早川さんは歌謡曲などを手がける作曲家でした。課題曲の内容については、当時盛んに議論がありました(B以外は駄作など)。

この大会から中学の部の定員は45名から50名になりました。

また、審査方法が、従来の各審査員によるA・B・Cの3段階評価から、以下の方法に変更されました。

・課題曲と自由曲の2曲を、技術と表現の各々2項目について、A・B・C・D・E の5段階で評価
・A〜Eを点数に換算(A=5 B=4 C=3 D=2 E=1)、合計点の高い団体から金・銀・銅の3つのグループで表彰
・金・銀・銅の3つのグループ判定は採点委員が行い、審査委員長が決定。その結果を審査員に報告し了解を得る

以降、上下カットなどの追加はありましたが、基本的にはこの方法が2012年まで継続することになります。

出場団体(自由曲、指揮者)と審査結果一覧

01 中国代表 下関市立玄洋中学校 指揮 : 竹中俊二 🥈銀賞
課B : 序奏とアレグロ
三つの夜想曲 より 祭り :ドビュッシー/錦織雄司
02 関西代表 大阪市立城陽中学校 指揮 : 神出有光 🥇金賞
課D : サンライズ・マーチ
交響組曲「寄港地」 より チュニス~ネフタ、バレンシア :イベール/デュポン
03 東北代表 弘前市立第三中学校 指揮 : 一戸則夫 🥇金賞
課A : 吹奏楽のためのカプリチオ
交響詩「ローマの祭り」 より チルチェンセス、主顕祭 :レスピーギ/W.シェイファー
04 関西代表 大津市立瀬田中学校 指揮 : 森島洋一 🥈銀賞
課B : 序奏とアレグロ
歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 :ヴェルディ/森下修次
05 北陸代表 敦賀市立粟野中学校 指揮 : 安立敏章 🥈銀賞
課D : サンライズ・マーチ
交響組曲「野人」 より 集い、祭り、踊り :渡邊浦人/大木隆明
06 東海代表 長野市立柳町中学校 指揮 : 内田満 🥇金賞
課B : 序奏とアレグロ
歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲 :ニコライ/ゴドフリー
07 関西代表 宝塚市立宝梅中学校 指揮 : 渡辺秀之 🥉銅賞
課D : サンライズ・マーチ
歌劇「イーゴリ公」 より ダッタン人の踊り :ボロディン/ハインズレー
08 九州代表 那覇市立小禄中学校 指揮 : 大城政敬 🥉銅賞
課C : アイヌの輪舞
黙示 (アポカリプス) :ジェイガー
09 北海道代表 札幌市立向陵中学校 指揮 : 鹿討譲二 🥈銀賞
課B : 序奏とアレグロ
バレエ音楽「恋は魔術師」 より パントマイム、火祭りの踊り :ファリャ/藤田玄播
10 関東代表 大月市立大月東中学校 指揮 : 平野廣海 🥈銀賞
課D : サンライズ・マーチ
バレエ音楽「ガイーヌ」 より アイシェの目覚めと踊り、レスギンカ :ハチャトゥリアン/藤田玄播
11 四国代表 松山市立雄新中学校 指揮 : 鈴木清 🥉銅賞
課A : 吹奏楽のためのカプリチオ
スペイン奇想曲 より 第3、4、5楽章 :リムスキー=コルサコフ/ウィンターボトム
12 九州代表 那覇市立石田中学校 指揮 : 屋比久勲 🥇金賞
課C : アイヌの輪舞
交響曲第8番 より 第4楽章 :ドヴォルザーク/W.シェイファー
13 東海代表 四日市市立南中学校 指揮 : 西田徹 🥈銀賞
課C : アイヌの輪舞
バレエ音楽「ガイーヌ」 より アイシェの目覚めと踊り、レスギンカ :ハチャトゥリアン/藤田玄播
14 東京代表 足立区立第十四中学校 指揮 : 原田徹 🥈銀賞
課B : 序奏とアレグロ
交響組曲「シェエラザード」 より 第4楽章 バグダッドの祭、海、船の難破 :リムスキー=コルサコフ/八田泰一
15 関東代表 甲府市立南西中学校 指揮 : 玄間博 🥉銅賞
課D : サンライズ・マーチ
バレエ音楽「ガイーヌ」 より バラの乙女たちの踊り、レスギンカ :ハチャトゥリアン/藤田玄播
16 北陸代表 金津町立金津中学校 指揮 : 武井秀明 🥉銅賞
課D : サンライズ・マーチ
吹奏楽のための木挽歌 :小山清茂
17 中国代表 出雲市立第二中学校 指揮 : 渡部修明 🥈銀賞
課B : 序奏とアレグロ
交響詩「海」 より 風と海との対話 :ドビュッシー/錦織雄司
18 北海道代表 当麻町立当麻中学校 指揮 : 山形正法 🥇金賞
課C : アイヌの輪舞
吹奏楽のための木挽歌 :小山清茂
19 東北代表 秋田市立秋田南中学校 指揮 : 田口利弘 🥈銀賞
課C : アイヌの輪舞
交響詩「禿山の一夜」 :ムソルグスキー/M.ガードナー
20 九州代表 都城市立祝吉中学校 指揮 : 椛山達己 🥉銅賞
課D : サンライズ・マーチ
古祀 より 女性の踊り、全員の踊り、祈り :保科洋
21 中国代表 出雲市立第一中学校 指揮 : 錦織雄司 🥉銅賞
課A : 吹奏楽のためのカプリチオ
バレエ組曲「火の鳥」 より 序奏、カスチェイの踊り、終曲 :ストラヴィンスキー/錦織雄司
22 東京代表 練馬区立田柄中学校 指揮 : 塚田誠 🥇金賞
課B : 序奏とアレグロ
二つの交響的断章 :ネリベル
23 東海代表 富士市立吉原第一中学校 指揮 : 佐野良夫 🥇金賞
課C : アイヌの輪舞
スペイン奇想曲 より 第3、4、5楽章 :リムスキー=コルサコフ/佐野良夫
24 東北代表 秋田市立山王中学校 指揮 : 羽川誠 🥈銀賞
課B : 序奏とアレグロ
交響組曲「春」 より 第2楽章 :ドビュッシー/佐藤正人
25 関東代表 小山市立間々田中学校 指揮 : 藤尾裕 🥈銀賞
課A : 吹奏楽のためのカプリチオ
交響組曲「春」 より 第2楽章 :ドビュッシー/佐藤正人

今大会の中学の部は、各部門の最後に開催されたこともあり、審査方法の変更による混乱はなかったようです。金賞が7、銀賞が11、銅賞が7と前年までの銅賞なしの状況は結果的に解消されています。

課題曲はAが4団体、Bが8団体、Cが6団体、Dが7団体と比較的均等に割れています。Cを演奏した団体のうち半分の3団体が金賞、Bはやはり難曲だけあって2団体、Dも採り上げた団体の中では1団体のみ、Aは1団体が全部門通してこの曲を課題曲に選定した団体の中で唯一の金賞を受賞した一方、半分の2団体が銅賞となりました。

個別には、城陽中が3年連続の金賞を受賞、石田中と田柄中が金賞に返り咲き、弘前第三中、柳町中、当麻中、吉原第一中が初めての金賞に輝きました。出雲一中、二中の出雲勢はこの年島根国体が開催されたこともあり、例年と比べて消極的な演奏だったことは残念でした。

YouTubeで音源を探る

下関市立玄洋中学校

3つの夜想曲より祭り 下関市立玄洋中学校吹奏楽部

大阪市立城陽中学校

1982年 課題曲D「サンライズ・マーチ」【城陽中】

交響組曲「寄港地」より

弘前市立第三中学校

弘前三中 A/交響詩「ローマの祭」より 1982年全国大会
交響詩「ローマの祭」より【弘前三中】
1982年 全日本吹奏楽コンクール 金賞受賞東北代表 青森県弘前市立第三中学校吹奏楽部 / 指揮 一戸則夫中学生の部における「ローマの祭」の全国大会初演となった演奏です。

敦賀市立粟野中学校

交響組曲「野人」より【粟野中】

長野市立柳町中学校

1982年 課題曲B「序奏とアレグロ」【柳町中】
歌劇「ウインザーの陽気な女房たち」序曲【柳町中】

宝塚市立宝梅中学校

歌劇「イーゴリ公」よりダッタン人の踊り

札幌市立向陵中学校

バレエ音楽「恋は魔術師」より【札幌向陵中】

大月市立大月東中学校

バレエ組曲「ガイーヌ」より【大月東中】

松山市立雄新中学校

「スペイン奇想曲」より 第Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ楽章【雄新中】

那覇市立石田中学校

1982年 課題曲C「アイヌの輪舞」【石田中】
1982年 全日本吹奏楽コンクール 金賞受賞九州代表 沖縄県 那覇市立石田中学校吹奏楽部 / 指揮 屋比久 勲アナログ盤を使用しておりますので、ノイズがございます。この年の自由曲「交響曲第八番~終楽章(ドヴォルザーク)」は、以下よりどうぞ。
「交響曲第8番」より 終楽章(ドヴォルザーク)【石田中】
1982年那覇市立石田中 交響曲第8番より 全国大会 金賞2位

四日市市立南中学校

バレエ音楽「ガイーヌ」より【四日市南中】
1982年 全日本吹奏楽コンクール 銀賞受賞東海代表 三重県 四日市市立四日市南中学校吹奏楽部 / 指揮 西田 徹ノイズも多めですし、ちょっと音質調整にも失敗してるのですが、そのままUPさせて頂きます。

当麻町立当麻中学校

吹奏楽のための「木挽歌」より【’82 当麻中】

練馬区立田柄中学校

練馬区立田柄中学校吹奏楽部 全日本吹奏楽コンクール 金賞

小山市立間々田中学校

交響組曲「春」より 間々田中学校吹奏楽部 1982

柳町中の課題曲Bは、堅牢な構築力と自然な音楽の流れ、そしてシャープでしかも深みのあるサウンドと思い切りの良さがこの曲の良さを引き出した堂々たる演奏で、中学生の域を超えた素晴らしいものでした。自由曲もこれまでドビュッシーなどのフランス作品を採り上げてきたこのチームの路線とは異なりましたが、語彙の豊富な音楽性豊かな演奏が光っていました。

北海道で永年の歴史を誇る当麻中は、中標津中・高を指揮した山形先生のタクトで、スピード感と色彩感の溢れる音楽を聴かせてくれています。自由曲では単なる日本情緒に止まらない、現代音楽の持つ新しさをも示していたと思います。

前年度惜しくも銀賞に止まった石田中は、特に自由曲は爽快な会心の演奏で、スピード感溢れる速い変奏と中間部のゆったりとした変奏の叙情性を兼ね備え、この団体の実力を存分に発揮した好演でした。

まとめ

この大会では「銅賞というのはあまりに気の毒」という演奏もあったように思いますし、前年度と比べてレヴェルは上がっていたのではないでしょうか。難曲の「序奏とアレグロ」を課題曲に選んだ団体が8つもあったことはその表われでしょう。

その点で、審査を点数化して可視化した意味はあったのかも知れませんね。また、これは仕方のないことですが、課題曲にほかの選択肢があればと思ったチームもあったように感じました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Viva! 吹奏楽!
👋掰掰👋

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