【吹奏楽/音源更新】1974/第22回全日本吹奏楽コンクール 高等学校の部

吹奏楽
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音源情報を更新しました。

1974年度コンクール高校の部では、北海道、東北、関東、関西の各地区の代表枠が各2となり、全日本コンクール主催地区枠1を加えて15団体が出場しました。

また、この年の課題曲は前年度までの「中学校の部」と「それ以外」の区分がなくなり、全部門共通の2曲の中から各々の団体が選択する方法に変わりました。ここから数年間は課題曲の対象、選定について試行錯誤が続くことになります。

なお、高校の部の初出場は、大阪府立淀川工業高校(当時)、兵庫県立兵庫高校、群馬県立前橋商業高校、秋田県立秋田南高校、札幌光星高校の5団体でした。

なお、音源については従来リンクさせて頂いていたアカウントが無効となり、開くことができない音源が多くなってしまい、せっかくご覧頂いたにも拘らずご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。今後はYouTubeに限らずニコニコ動画や手許の資料も活用して、1970年から82年まで順次見直して参りますので、しばらくお時間を頂戴できれば幸甚です。

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第22回(昭和49年度、1974年)全日本吹奏楽コンクール

開催日時 1974年11月4日、5日
開催場所 神戸文化ホール
課題曲
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア:小林徹
課B : 高度な技術への指標:河辺公一

出場団体(自由曲、指揮者)と審査結果一覧

01 北陸代表 富山県立富山商業高校 指揮 : 坪島照信 🥈
課B : 高度な技術への指標
歌劇「タンホイザー」序曲:ワーグナー/上埜孝
02 北海道代表 北海道滝川高等学校 指揮 : 広瀬文彦 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナール :サン=サーンス
03 西部代表 沖縄県立首里高等学校 指揮 : 崎山用豊 🥇
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
歌劇「ローエングリン」より エルザの大聖堂への行列 :ワーグナー
04 東海代表 名古屋電気工業高等学校 指揮 : 松井郁雄 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
第七の封印 :マクベス
05 東京代表 玉川学園高等部 指揮 : 高浪晋一 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
組曲「惑星」より 木星 :ホルスト
06 関西代表 兵庫県立兵庫高等学校 指揮 : 吉永陽一 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
朝鮮民謡の主題による変奏曲 :チャンス
07 関西代表 天理高等学校 指揮 : 谷口眞 🥈
課B : 高度な技術への指標
「ハムレット」への音楽 より エルシノア城、俳優たちの入場、クローディアス王の宮中 :A.リード
08 関東代表 群馬県立前橋商業高等学校 指揮 : 大木隆明 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
吹奏楽のための木挽歌 :小山清茂/大木隆明
09 東北代表 秋田県立花輪高等学校 指揮 : 佐藤修一 🥈
課B : 高度な技術への指標
組曲「展覧会の絵」から :ムソルグスキー佐藤修一
10 関西代表 大阪府立淀川工業高等学校 指揮 : 丸谷明夫 🥈
課B : 高度な技術への指標
リシルド序曲 :パレ
11 東北代表 秋田県立秋田南高等学校 指揮 : 高橋紘一 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
交響組曲「シェエラザード」より 第2楽章 :リムスキー=コルサコフ
12 四国代表 香川県立観音寺第一高等学校 指揮 : 村山英一 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
交響詩「わが祖国」より モルダウ :スメタナ
13 関東代表 千葉県立銚子商業高等学校 指揮 : 小澤俊朗 🥇
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 :J.S.バッハ
14 北海道代表 札幌光星高等学校 指揮 : 坂井繁 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
第2組曲 より ファンファーレ、スケルツォ :ジェイガー
15 中国代表 広島県広島基町高等学校 指揮 : 増広卓三 🥈
課A : 吹奏楽のためのシンフォニア
古典序曲 :ゴセック

出場全15団体中、金賞はわずか2団体、銀賞が13団体となり、銅賞はありませんでした。

課題曲の選曲では、Aが11団体、Bが4団体でした。Bを演奏した団体から金賞は出ませんでした。

1974年は1970年から採用されたグループ表彰で5金(5年連続全国大会出場かつ5年連続金賞受賞の場合、翌年の全国大会はコンクールには欠場して、全国大会で招待演奏を行っていました)達成の年にあたり、高校の部では天理高校が王手をかけていたものの、惜しくも銀賞となり5金達成はなりませんでした。

首里高校は1971年以来の出場で、その年に続いての金賞受賞。1973年度初めて金賞となった銚子商高は2年連続受賞でした。前年度金賞受賞団体のうち、嘉穂高と浜松工高は代表とならず、名電工高と天理高、花輪高は銀賞でした。

YouTubeで音源を探る

富山商業高

タンホイザー序曲(Tannhauser Overture ) 富山商業高校吹奏楽部

首里高

1974年 課題曲A「吹奏楽のためのシンフォニア」【首里高】

歌劇「ローエングリン」よりエルザの大聖堂への行列

名電工高

第7の封印

兵庫高

吹奏楽のためのシンフォニア 兵庫高等学校
朝鮮民謡の主題による変奏曲 兵庫高等学校

天理高

高度な技術への指標 /TENRI High School Band
Brass Band 高度な技術のための指標 作曲 河辺公一 第22回 全日本吹奏楽コンクール 1974年 全国大会 天理高校吹奏楽部
ハムレットへの音楽 天理高校吹奏楽部 1974

前橋商業高

吹奏楽のための木挽歌

淀川工業高

高度な技術への指標

リシルド序曲

銚子商業高

吹奏楽のためのシンフォニア

銚子商業 トッカータとフーガ 第22回 1974年 全日本吹奏楽コンクール

課題曲Bは、冒頭のトランペットのパッセージがバッチリ嵌っているかどうかで全体の印象が決まる、というか、高校の部に限らずここがキマっていたチームはその後の様々なリズムへも対応できていたようです。個人的には、この課題曲はこの点で厳しい曲だったように思います。

一方、課題曲Aは公募入選作品でした。僕の出身の兵庫県の課題曲クリニックのモデルバンドは課題曲Aが兵庫高、Bが三木中でしたが、Bは曲の内容、演奏についてコメントされていたのに対して、Aの方は「曲の出来が良くない」とか「おかしい」とか言ったことに終始していたようで…それなら課題曲にしなければ良いのにと思いますが。確かに曲の組み立てが難しいのですが、冒頭をきちんと響かせて聴かせ、長大なクレッシェンドと最後の輝かしい響きを表現できている演奏が結局は評価されているように感じました。

自由曲では、首里高のエルザが落ち着いた演奏で表情豊かに歌って、各声部の対比やフレーズの処理が上手な感動的な演奏でした。銚子商高は多分にギャルドを意識された曲作りのように感じました。これまでのこの曲の演奏では聴くことがなかった色彩感豊かなサウンドが響き渡りました。ラストは曲が止まるかと思いましたが、ピッコロのナイスフォローで…いや、本当に良かったです。

天理高がリードのハムレットのコンクール初演。1楽章を分割して、間に3楽章を挟むというスタイルは、この演奏がお手本でしょう。演奏も見事でシェークスピアの世界を垣間見ました。

まとめ

この年の高校の部は、全体のレヴェルが上がって金賞のラインも上がってしまったようです。

前日金賞が5団体出るなど、続く熱演に沸いた中学校の部に比べると、やや地味な印象になってしまったようでもあり、しっかりとした演奏が多かったので少し気の毒でした。

自由曲の選曲も新しい曲を開拓していってはいるものの、部門全体としての方向性がまだ見えないような印象もありました。しかし、ここで悩んで蓄積されたものが、数年後に実を結ぶことになります。

Viva! 吹奏楽!

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